そんな中、里に積もった雪はどんどんとけて、福寿草など春の花が見られるようになったこともあって、古巣に戻って、お彼岸のお参りをすませるなど諸事をこなしている所ですが、
昨日は映画「コスタリカの奇跡」を見てきました。
場所は、専修大学の教室で、久しぶりに神田や神保町界隈という昔の学生街の雰囲気を思い出しながら向いました。
中米コスタリカは九州と四国を合わせた位の国土で、人口は500万ほどだそうです。 コスタリカには軍隊がなく(1949年に常備軍を廃止)、国防にかかわる業務は警察が行っているそうで、隣国ニカラグアとの領土問題が勃発した時は国連や国際法上の問題として捉え解決を図る努力をしたそうです。
コスタリカの軍隊廃止(憲法12条)は、詳細は異なるとしても基本的に日本の憲法9条にも通じており、軍事にかかわる予算を国民の教育や健康維持に使われるようになった由。
映画の中では、軍備廃止後、揺れ動きながらも現在に至っていると、その歴史を示していましたが、移民を多く受け入れていることやアメリカのウォールマートなど大企業が進出し、地元に金を落とさず、一握りの金持ちと大多数の貧困者という構図になりつつあるとのこと。 またアメリカに運ばれる麻薬ルートにもなっているらしいく、社会問題は多くかかえているようですが、時に応じて解決をはかり、軍備への傾きがないよう対処して来た由。
一国の社会体制や政治体制を健全に維持していくには、相応の指導者の存在と平和と安全を希求する国民の存在が不可欠だと映画は示しているように感じました。
映画の視聴を終えて、駐日コスタリカ大使のラウラ・エスキベルさんのお話があり、こちらも大変興味あるもので、ラウラさんは女性弁護士で、二人の男の子のお母さんだそうです。
彼女の話の中で、大統領や議員の任期は4年だが、再選はできず、さらに4年という期間を経ないと立候補できない仕組みだそうです。 また選挙の時は、子供たちにも投票制度に参加させ学習の場を設けているとのことで、大人の開票時刻数時間前に子供たちの開票が行われ、ややお祭り気分もあって、楽しいひとときのようです。
そして、コスタリカ国民の幸福度は、世界の中で12位で、北米ではカナダが7位ですが、中南米の中ではコスタリカが断トツだそうです。
どこの国も内外ともに問題をかかえているでしょうし、隣国ニカラグアからは、軍隊が無いと言っても、警察力を見ると規模は大きく、ニカラグアの3倍はあると主張しているらしい。
でも、カトリック教会と共産思想が融合して出来上がったらしい「社会民主主義」に根ざした国家体制を今後も維持して行きたいというのが、大多数の国民の意志のようです。
・無防備こそ最大の防御
・道徳的な力はどんな兵器よりも強い
・社会正義を貫く
翻って、日本を見た時、政治の中には嘘ばかり、戦前の侵略戦争に対する反省もなく、排外主義が蔓延、近隣国との対話や外交の努力もせずに、北朝鮮など体制の異なる国との戦争も辞さないと言う。 利権に拘泥する二世三世議員ばかりでは、まっとうな政治になるわけはないのです。 恥ずかしい政治、実に馬鹿げた政治が展開されているのが今の日本。
今や中南米では、コスタリカに倣う国が出て来ているという。
国を維持するために戦争を繰り返しているアメリカに拘泥し、北朝鮮をつぶせとアメリカにけしかけるだいけのアベ政権、日本国民の資産をアメリカ軍に無償提供するしか能のない日本、疲弊化したアメリカに倣うのではなく、もっともっとコスタリカに学ぶ必要があろうと思った一日でした。
上映会は、「9条地球憲章の会」と「コスタリカに学ぶ会」の主催ということで、私は、それぞれの会については全く知らず、Facebookでの告知で参加したわけですが、それぞれの代表をされているという、児玉勇二さん、堀尾輝久さんのお話をうかがい、わずかながらも希望が抱ける気持ちをもち、
ラウラさんへの質疑応答もあって、予定時刻をはるかに越えて会は終了していました。
字幕を見るだけでは分かりにくいであろうと、映画の解説やシナリオを記載した冊子の販売があり、早速に購入しましたので、これを読み、さらに理解を深めて行きたいと思ってます。
製作はアメリカの方、昨年日本に公開され、現在各地で上映されるほか、自主上映会の実施も可能なようです。
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