しばらくぶりに黒姫の話題を残そう。 と云っても直近の話題ではなく70年前の黒姫(野尻湖)の様子を伝える堀辰雄の「晩夏」である。 書棚を整理していたらポッと出てきたもので、以前に知人が何かの本から複写してくれたものであった。
軽井沢はもうあきたので、来年の夏に過ごす場所を物色に来たと、野尻湖にたどり着いた様子を書いている。 これを読んでいくと、「あの場所を歩いているな」とか、「あそこにあった宿に泊まった」のだと思い起こせて楽しい。 我々でも国際村の一角に食料品店があったことを覚えているが、これを読むと昔は八百屋や雑貨屋、理髪屋、氷屋などもあったことが分かる。 以前に記した、中村草田男「湖畔」や吉田喬松「霧の旅」、また大田愛人さんの著作などにも黒姫の昔を訪ねる行間に接することが出来る。
なお、「晩夏」については、青空文庫の中で(パソコンで)読むことが出来る。
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