長い日程のため、あれこれ決めずに、その時の思いのまま、入手した情報に従い訪ね歩くという、実にリラックスした今回の旅でした。
それでも、一応考慮していたものがあって、まず、韓国の男性と結婚された戸田郁子さんのギャラリーを訪ねることを考えていました。 戸田さんの「ソウル 今日 快晴 ー 日韓結婚物語」は韓国でベストセラーになったそうですが、この本を読んでから我が家は戸田さんのファンになってしまい、著作をあれこれ探し読んでいたのでした。
戸田さんの住まい兼ギャラリーがあるインチョン駅までは、地下鉄一号線でソウル駅から1時間ほど。 地下鉄といってもソウル駅を過ぎると地上を走っています。 時々、車窓から花開いた桜が見えていました。
駅前の観光案内所で、ギャラリーを聞くも分からず、何気に「官洞(カンドン)ギャラリー」と発音したら、一発で分かりました。
駅前に出ると、正面に中華街を示す大きな門が見えてきます。
この中華街は昔からあったものではないようで、雑然と店が続き、ちょうど学校が休みの時期であったのでしょう、子供達の姿があちこちで見られました。
インチョンは、中華麺に(玉ねぎを焦がしたような)黒黒としたあんがかかった「ジャジャンミョン」の発祥地。 それならばととある店に入りましたが、あまり美味しくはなかった。 以前、木浦の中華料理店で食べたジャジャンミョンは美味しかった。 粗雑な脂を使うなど、店によって色々の味があるようです。
日本統治時代から残っていた日本家屋を復興するなどもしているようです。
戸田郁子さんの官洞(かんどん)ギャラリーを見つけました。
土日だけ開いているとかで、ちょうどおられた戸田さんが、直前まで開いていた展示の解説をして下さいました。 日帝時代に抵抗した女性たちの詩に絵を添えて額や軸などにされている由。
日本と韓国(朝鮮)の間で、悩みながら制作に打ち込んでこられた方の作品も見ました。
過去の遺産を次の時代へ伝えて行きたいという戸田さんの思いに感じました。
ギャラリーの奥はゲストハウスになっており、宿泊も可能とのこと。 旅程によっては適地かも知れません。 近くに市場もありました。
近隣には小さな博物館などがあって、巡るうちに、昔の風景を写した場所に来ました。
日本統治時代であったでしょう、木造家屋の雰囲気が日本の昔と似ているように感じます。
インチョンは海に近いこともあって、錨やチェーンなど船の部品を扱う店舗が見られました。
インチョン駅前の観光案内所です。
官洞ギャラリーの案内チラシ
3月まで公開していた、日本軍に抵抗していた女性達の詩に絵を添えたパンフレット。
戸田さんのご主人は、中国に渡った朝鮮族に焦点を合わせ撮影しているそうですが、そのような仕事の中で出版された書籍。
日本に帰国してから、海外の書籍を輸入し大学など教育機関に紹介している友人の会社へ行き、戸田さんの話をしたら、10年前に戸田さんが来られて、ご主人の書物の販売に協力したとのこと。
世間というのは広いようで狭いということを実感した旅でした。
文化大革命時代の中国での朝鮮族の生活を写したもので、多くが収集した映像のようです。
Song Sohee - Gangwon-do Arirang | 송소희 - 강원도 아리랑 [Immortal Songs 2 / 2016.10.29]"
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