田中長野県知事については、これまでの知事と違って、自ら歩き自ら発想し、良いと思うことを率先して県政の場で行っていることに、概ね賛意を持っていた。 そして、過疎の村を支援したいという熱情も分かるし、これほどのことを行う知事はどこにもいないと思う。
しかし、村長の家に間借りという形のみで、実際には住んでおらず、しかも県庁のある長野市への通勤も時間的に無理とのこと。 日々の生活の実態は長野市にあるわけである。
そんな中、下伊那郡泰阜(やすおか)村選挙管理委員会に、田中知事の選挙人名簿登録の決定取り消しを命じる長野地裁判決が出たのにもかかわらず、昨日、知事は投票所入場券が必要ない期日前投票という手段を使って、泰阜村での参議院議員選挙の投票を決行した由。
ユニマットという、事業所にコーヒーメーカーを置く形で高収益をあげている企業がある。 この高橋社長は営業戦略から西表島に住民登録をし、億単位の住民税を島にもたらしていると云う。
(こちらの住民登録は、リゾート開発をスムースに実施するための餌であり、田中知事とは異なって意図は悪賢く感じるのだが)
しかし、実際には住んでおらず島の選挙管理委員会は選挙人名簿登録を抹消したという。 島の税収入の半分以上を担っている人に対してすら、このような決定をしたのである。
田中知事のこのような行動には一種の強権発動に近いものを感じた。 現実に、誰でも無理と思える住民登録ではなく、もっと県民が納得できる形で、泰阜村への田中知事の個人的な援助が出来ないものかを考えてほしい。 あまりに固執していると知事への支援そのものを失いかねず、墓穴を掘ることにもなるのではと憂慮してしまうのである。
[7/4追記]
アサヒコムのページに、都道府県の長の支持ランキングが掲載され、長野県知事は不支持No1とのこと。 調査結果を全面的に信じることはできないが、知事の主張も大事だが、市民感覚から乖離した行動には相容れないものを感じた結果なのであろう。 東京や大阪など歴代知事に学者や著名人が選出されていたが、結局は在任の効果が評価されないままで終わっているケースが殆どである。 このようなことにならないよう思慮のある行動に出られるよう切に願いたい。
(旧徒然日記から転記)
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