サンクゼールは、以前は斑尾高原農場という名で、三水村（三水村と牟礼村が合併して現在の飯綱町に）に何故斑尾という名の企業があるのだろうと疑問に思ったものでしたが、当初創業者が斑尾高原でペンション経営を始めた所から始まっているとのことです。
講演は、Xという形に見られる日常の写真を示し、そして京都・綾部という場所の説明から始まって、持続可能な小さな農業と天賦の才能を社会に活かす生き方、暮らし方を１時間半に渡って説明して下さいました。
講演後はワークショップと称して、「大好きなまち・村に住み、エックスを活かし、価値創造、ソーシャルデザイン、情報発信する」と、自分の考えを描くものでした。
１．自分の型、自分のまち・むらの型をつくる
２．自分の研究所をつくる
３．やりたいことを棚卸しする（研究所代表として）
４．やりたいことを棚卸しする（人生の経営者として）
５．足元（半径３ｋｍ以内）で宝物を見るける
速攻で自分の考えをまとめるのは難しかったですが、グループでシェアする中で、それぞれの考えを知ることもできて納得することが多かったです。
以前、韓国の農村を歩いている時に、自然農法を提唱した福岡正則さんや木村秋則さんのことをずいぶん聞かれたものでした。 「農」に主義思想というか哲学を示された方々であると思うのですが、塩見直紀さんは、これに準ずる提唱者ではないかと思われたのでした。
私のメモ書きから
・人生探求都市
・内村鑑三１８９４年 我々は何をこの世に遺して逝こうか、金か事業か思想か
・コミュニティデザインの時代
・里山資本主義
・半農←環境問題 半X←天賦問題
・「与える」という文化 ソーシャルデザイン
・半農半著 晴耕雨奏 晴耕雨創
・何を食べていくか、どう生きるか ←人としての２大問題
半Xのコンセプト 半社会起業家
・パン（食糧）とサーカス（娯楽）では社会は滅び、自然農（修行と創造）とエックス（ミッション）
・X（エックス）とは １本が自分、１本が社会とつながり、これらがクロスしている状態
・台湾版の帯に 順従自然 実践天賦
・使命の多様性 １人１研究所の時代へ
・一万時間の法則 三年先の稽古
・稼ぎつつ 家庭を築きつつ 社会を変えつつ
氏の著作の海賊版が韓国や中国にはすでにあるそうですが、「半農半X」の思考が世に広がれば良いと、とやかく言わないという、その姿勢にも共感しました。 氏のサイトには講演会のレジュメなどが掲載されて見ることができます。
講演者の意図を正確に理解するには難しく、著作を求めて改めて探求しようと思うと同時に、講演者の真摯な姿勢に納得した、実りの多い一日となりました。
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