傍聴は今回で2回目で、前回は憲法9条改悪反対の国会請願を決議するというものでした。 ともに住民の関心が高かったので、傍聴席総数の3分の2ほど埋まっていました。
信濃町議会の議員数は14名と聞いていますが、委員長と欠席を除いて当日の質疑議員の数は11~2名ほどであったと思われます。 そして行政側は、町長、副町長、水道課長、係長の4名が質疑に応じていました。
詳細な資料が配布されていたようですが、数が不足していたのか、自分の手元には入らず、聞くだけでしたので、大雑把な把握しかできませんでした。
でも、国会などもそうですが、計画ありきの諮問委員会などが組織され、そこで諮問された「お墨付き」に従い、水道料金値上げ案を計上されたようで、広報誌などで逐次報告されてはいたものの、町民の多くは値上げに気づいていないと思われます。
広報誌「しなの」の記事を見直してみました。
本年7月号
本年10月号の「27年度決算報告」から
本年11月号
因みに、引き上げ幅は現行の2割ということです。
(実際には、使用量の少ない人は負担が大きく、多く使う人は逆に負担が小さいという、逆累進的な計算方法らしいです)
先月値上げ案が上程されるとはじめて聞き、それに反対する議員から住民の署名を集めるという話があって、当方からも近所に聞いてみましたが、「値上げ」なんて初耳だという人が多かったというか、「知っている」という人は皆無でした。
行政は、広報誌「しなの」で住民に知らせているつもりでしょうが、その事実を認識していないのが実際のようです。
また住民説明会の実施は予定していないとのこと。
さて、昨日は10時に開場し、質疑が多く、12時に一旦昼食休憩となり1時から再開となりましたが、当方は用事があって午後は傍聴せず、あとから聞くと採決により値上げ案が承認された由。
次回(21日?)の本会議で最終決定されるようですが、採決する議員メンバーは同じ面々ですので、翻ることはないでしょう。
10名ほどの議員のうち、主に質問された方は2名、ほかに3〜4名の方が発言されていましたが、問題の確信をついているようには思われませんでした。 出席議員のほぼ半数の方が沈思黙考のまま。
信濃町の水道事業の実態がどうなのか私には分かりませんが、値上げという結論に至るまでのプロセスが、まだまだ不十分なように感じられました。 隣の飯綱町役場には照会したとのことですが、何をどんな形で聞いたのか分かりませんし、町政(町勢)規模が同様の他の町村での対策を調べたのか、具体的なことは分かりません。
また諮問委員会の議事録は公開できるという行政側の発言があったものの、議員がそれらを見て精査したのか、そこれへんも分かりません。
町内にある850基ほどの消火栓の維持管理にかかわる経費を水道事業に組み入れれば、赤字解消の手段の一つになる筈という議員からの意見にも、役場内で資金のやり取りをしても意味がないと、取り上げないという行政からの答弁でした。
どなたかの発言がありましたが、値上げになれば、各家庭の節水意識が高まり、消費量は減少するでしょう。 もし2割使用量が減れば、2割値上げした効果が消えるわけです。
大口需要家であるペンションやホテル、また商店などでは、水道料金値上げを何かに添加しなければならないでしょう。 最終的にはツケは住民や旅行者など一般消費者に回って来ることになります。
しかし、ペンションなど、営業が奮わなければ事業を縮小せざるを得ないかもしれません。
値上げというのは、あらゆる検討の上で、やむを得ない最後の策なのです。
しかし、国会中継などをテレビで見ても、何が面白いかよく分かりませんが、町の議会を傍聴すると、役場側、議員など、皆身近な人ですし、それぞれの人となりというのでしょうか、そんな様子が垣間見えてなかなか面白いものです。
議員からの質疑に対し、水道課の課長と係長が主に答弁していましたが、時々町長も。
気いらない質問に反応していたのでしょうか、町長の顔色が徐々に赤くなり(そう見えたのかもしれませんが)、横を向いて落ち着かない姿勢を取ったりすると、イライラしているんだなと如実に分かりました。
町長以下役場職員や議員の、人となりや人物評価などができ、「あんな人は要らないな」と判断できるのも、議場ではないかと思われます。
本当は、そういった行動や判断から、次回の選挙での投票判断につなげるのが選挙民のあるべき姿なのでしょうが、日本中、どこを見ても、そこまで認識のある市民は少ないでしょう。 もっともそれができるのは町村限りかも。
来年、信濃町議会の議員数の数名の削減が図られるそうですが、今回全く発言をされなかった議員さんを含め、半分にしても良いようにも感じ、その方が役場の人件費削減に効果があるのではと思いつつ議場をあとにしました。
最後に、
3年ほど前に、ご近所と当方の水道料金の比較をしたら、当方の料金がばかに高く、おかしいと思い調べると、20mm管が接続されていました。 一般家庭では13mm管だそうです。
20mm管は、ペンションなど大口需要家が敷いているもので、家を建てる時、工務店が水の出が悪いといけないと太い管にしたようでした。 料金計算の基礎そのものが違い、高い料金を払っていたようで、1ヶ月千円余分に高い水道料金を払っていたとすると、1年で12千円、20年で25万円も役場会計に協力したことになっていました。
節水も大事ですが、こんな身の回りのことも注意しておきたいですね。
今回の水道料金値上げ(案)は20年ぶりということですが、主要因である人口流出はまだまだ続くわけですし、節水意識が高まり、現行から2割値上げしたとしても、実質の収入は1割にもならないかもしれません。 再び値上げを検討しなければいけない時期がそう遠くない先に生じることになるかもしれません。 そういう時のためにも、今から調査、検討など、値上げしなくてもすむ対策を役場にはお願いしたいものです。
最後の最後にYoutube動画から
人口2千数百の過疎の島 島根県隠岐郡海士町
海士町 山内町長 記者研修会から
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