先日、戸隠で雪降り神事が行われたと新聞に出ていたが、黒姫周辺のゲレンデ・カメラを見ても分かるとおり、未だ雪が全くと云っていいほどない。 これまでも雪がなくて25日頃になってやっとゲレンデ営業ができるようになった年があったが、今年は度重なる台風の来襲などと同様に、気候の変化が顕著な年ではないだろうか。 冬の観光を生業にされている方々にとっては大変気がかりなことであろう。
それでなくても中越地震の風評によるものか、近隣のスキー場関係の宿などへの予約キャンセルが増えていると聞く。
そんななか、野尻湖フォーラムの33号が届いた。 今回も、野尻湖の水質保全計画や「野尻湖に親しむ町づくり」の提言など野尻を中心に記載されていたが、巻末に載っていた「お便りから」に一番納得し印象づけられた。
そのお便りだが、20数年の間、毎年夏に妙高高原や野尻湖に遊びに来られている方が、最近の野尻湖で感じられたお気持ちをフォーラムへ伝えてきたというものだった。
国道18号線のバイパスのこと、閉じたままの売店のこと、大型遊覧船のこと、バスフィッシングのこと、等。
それぞれ素直な感想を述べられており、自分も常々思っていたことであった。 町民の意見には、どうしても地域のしがらみや観光関係者であれば自己の利益を優先してしまうから、どこかに感じていても口に出すことはしない。
はたから見た、このような素直な意見こそを観光行政に生かすべきだと思う。 ”井の中の蛙”的な発想では、どんな企画を作っても斬新な発想は具体化しにくいと思う。
観光協会の会議などでは、お互いの利益を確保するため議題が決定されないことが多いと聞く。 例えば、ブラックバスなどは相反するテーマの一つであろうが、双方しぶしぶ納得するような決着では、野尻湖だけでなく信濃町全体の観光行政にも影を落とすことは必定。
全てに平均的に利益をもたらすような、おしなべたような政策では何も産まれない。 血肉を削ぐような覚悟がないと本当にいい企画は生まれてこないのではないかと思う。
(旧徒然日記から転記)
0 件のコメント:
コメントを投稿