昨日、一茶記念館から「一茶記念館だより」8号が郵送で我が家に届いた。 今年、記念館の講演会に2度ほど出席していたので送付されたのだと思うが、いつもパンフレットと一緒に見る時は流し見しかしていなかったが、このような形で届くときちんと読まなければという気になってしまう。
この便りの中に、一茶短冊を寄贈という項があり、そこに
「立鴫(たつしぎ)の今にはじめぬ夕哉(ゆうべかな)」
という一茶の句を見つけ、すぐに神奈川県大磯に鴫立庵(しぎたつあん)というのがあったことが思い出された。
そして、よく説明文を見ると、寛政・享和の時代に、東海道の大磯宿でよんだ作品で、俳諧道場「鴫立庵」があり、倉田葛三(かつぞう)が庵主をつとめていたとのことで、一茶が詠ったその場所に時代を超えて自分が奇しくも立っていたことに不思議な縁を感じた。
少し調べたら、この鴫立庵は京都の落柿舎、滋賀の無名庵とともに日本三大俳諧道場であった由。
昨年、旧東海道歩きをし、江戸・日本橋から京都・三条大橋まで完歩したのだが、その道中で見た鴫立庵が頭によぎったのであった。 色々な体験を重ねてくると、これらが有機的につながりを持ってくることに、何だか嬉しさが込み上げ、得をしたように気分になってしまう。 往時を訪ねる旅は今後も続けたいと思う。
(旧徒然日記から転記)
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