15日、夕刻のテレビを見て、信濃町熊坂で80歳過ぎの老夫婦が落雪に埋もれ亡くなられたと知った。
信濃町の熊坂という地名は、平安時代の盗賊「熊坂長範」に由来しているようで、近くに長範山という標高760mほどの山があるし、国道脇に熊坂長範が集めた財宝が地下深く眠っているという「長範の玉石」があり、信濃町の民話の場として知られている場所でもある。
現在は、野尻湖から新潟県県境にかけては、住民の少ない地域で、関川、赤川ともども生活圏は妙高高原町ではないかと思われる。
雪の大変さはそこに住んでみないと分からない。 老齢化と過疎化がこのような悲しい事故の遠因になっているのだが、中越地震の被害に遭われた山古志村では雪下ろしのお助け隊が組織されていると聞く。
信濃町役場のHPに掲載されている、昨年終了した住民参加の町づくりのためのプロジェクトチームの提言をあらためて見直してみた。 元気な高齢者、福祉・介護、ボランティアという項を見たのだが、残念ながら冬場の老齢者対策が何も提言されていない。
除雪に関し隣近所で助け合うという表現はあるものの、町全体として具体的な対応策がない。 更に老齢化が進む中で住民の好意だけに頼るのは無理があろう。 組織的で具体的な対策が施されないと、このような悲しい事故は再び起こるのではないだろうか。
(旧徒然日記から転記)
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