地震による山古志村と同じように、自然災害によって、このように生活基盤を変えざるを得ない人々が多いことを心にとどめておく必要があろう。
「仁成館」については、関東周辺立ち寄り温泉みしゅらんなど、掲載されているページが多い。 その中から下記の写真も借用させていただいた。
豪雪で孤立している長野県栄村の秋山郷にあり、「登山家の宿」として知られる創業200年以上の旅館「仁成館(じんせいかん)」(14室、定員60人)が存続の危機に立っている。豪雪で屋根などが壊れたためだ。多額の修繕費がかかり、経営者の関谷猛さん(65)は「買い手がいなければ、廃業もやむを得ない」と話している。
仁成館は江戸時代の1789(寛政元)年に開業。この地区に22軒ある宿で最古。近くの苗場山(2145メートル)や鳥甲山(2038メートル)の登山口の宿として栄え、終戦後は東京六大学を始めとする大学山岳部の訓練所になった。
「山のパンセ」など山岳紀行で知られる串田孫一さんや、「日本百名山」を著した作家深田久弥さん(ともに故人)ら著名な山岳関係者も多く宿泊した。戦前の34年から、登山客が山行記録などを自由に書きつづってきた「山日記」が今も残る。
若者の登山人気が陰った70年代半ばからは大学山岳部の姿は減り、秘湯や山菜目当ての観光客が多く訪れるようになった。
しかし、3メートルを超える今冬の豪雪で屋根のひさしが折れた。客室のガラスは粉々に割れ、外に積もった重い雪の圧力で壁からくぎが1センチほど出てしまった。父の後を継いで20年目だが、こんなことは初めてだ。修繕費に数百万円かかるという。
豪雪を心配し、見舞いの電話をかけてきた全国の常連客から「何とか頑張ってほしい」と励まされるが、関谷さんは「(雪下ろしを)やってもやっても間に合わない。壊れた屋根を直すには借金しないといけないが、後継ぎがいない。この年齢では、どこかで見切りをつけないと仕方ない」と話した。
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