限られた財政の中で、町立信越病院の運営にかかわる費用負担が大きいと、町は病院の存続を含め種々模索して来たが、人材(医師)不足という手っ取り早い手法で町民を納得させているようにも思える。 救急患者は隣町の飯綱病院に搬送しており、牟礼行きの長電バスの一部が飯綱病院で止まるようになったということだが、それで良いということではあるまい。 飯綱病院も信越病院と同じような問題を抱えていると聞いたことがあるし、妙高市の妙高病院を利用するという考えもあるが、どれも問題の基本的解決ではない。
結局、設備が整った近い総合病院となると長野市民病院に行かざるを得ず、車でも30分以上かかるし、車が使えない人はJR三才駅まで電車で向かい、更にタクシーを利用せざるを得ない。 時間的にも金銭的にも個人への負担が増えることになってしまう。
このまま医師不足が続けば、総合病院ではなく診療所という位置付けになってくるであろう。 市町村の平成の大合併に対し、独立の道をスタートしたはずの信濃町だが、結局、医療体制では長野市に依存せざるを得ない状況になりつつあるようだ。
信越病院の救急指定取り消し 常勤医不足で県に申し出
上水内郡信濃町の町立信越病院が、常勤医師不足で救急医療に対応できないとして、急患を24時間受け入れる救急病院指定を昨年度末で外すよう県に申請、認められていたことが14日、分かった。隔週の土曜日診療も4月から休止している。県衛生部によると、常勤医師不足で救急指定を取り消した例は初めてという。
信越病院は病床数103で、内科、外科、整形外科、眼科、泌尿器科、耳鼻咽喉(いんこう)科、リハビリテーション科がある。病床数などの条件に基づき医療法で必要とされる常勤医師数は10人だが、現在の常勤医師は内科1人、外科2人、眼科1人の計4人。昨年末以降、3人が退職した。理由はいずれも「個人的理由」(服部洋町長)などとしている。
このため、当直は眼科医を除く3人の常勤医師と2人の非常勤医師の計5人で対応しているが「医師の負担が大きく、救急患者まで対応できる状態ではない」(同町)という。
同町を管轄する長野市消防局鳥居川消防署によると、町内の救急要請は現在、同郡飯綱町の町立飯綱病院など近隣の病院に搬送している。これまでも、重症の救急患者は主に長野市内の病院に搬送していたという。
服部町長は、14日の町議会一般質問で、同病院について町営を維持しながら医師確保に全力を挙げる考えを示した。
県衛生部によると、救急病院の指定は厚生労働省令に基づき、病院開設者からの申し出で県知事が告示する。現在、県内では88病院が指定を受けている。
��信濃毎日新聞より)
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