金子兜太さんと云えば、一昨年の一茶忌で行われた一茶記念館講演会でお話をうかがったのが、初めての出会いであった。 大変軽妙な語りの中で、一茶像というものを分かりやすく説明してくださったが、あとでうかがえば、ご自分でも句会を開くなど著名な方であった。
そんなことから、金子さんの著作を買ってみたのだけで、作句というのは難しく自分にはほど遠い存在のようにも思えている。
さて、件のことだが、少し略記しよう。
土曜日に熊本へ出かけて、帰りの飛行機の中で黒田杏子さんの「金子兜太養生訓」を読む。そして満八十八歳の大俳人の生き方に唸る。そのまとめに曰く「長生きをしようと発心する」「老醜をさらすまいと心がける」「心と体を整える努力」「任侠精神とボランティア精神を忘れない」等々。そろそろ自分の問題だなと思いながら面白く読んだ。(以下略)詳細は、その「金子兜太養生訓」を手にすることにした。 インターネットというのは便利なもので、早速注文。 検索エンジンを使えば、取り扱っている書店がわかる。 1500円以上だと郵送料もかからない。
さて、話題の後半(文面の殆どはこちらであったが)だが、八十歳のタクシー運転手さんの話が続いて、その方は少年航空兵であったとのこと。 その運転手さんの戦後の生き様を語り、そんな話の最後に、「戦争はいけませんよ」と一言。 大変重い言葉だと感じた。
日本経済新聞「あすへの話題」から
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