昨年の個人所得に対する納税額を確定するための申告期間が、残すところ一週間ほどになってきた。 国民の一人として、また道路など社会基盤の恩恵を受けている身としては、自分の所得に見合った税額を納めるのは義務であると思う。
しかし、無駄な自衛隊イラク派兵、代議士秘書費用の詐取、公的資金の銀行投入、不良債権の海外資本へのたたき売り等々、どう見ても税金が適正に使われているとは思えない。 そんな思いで、税金を納付しなければいけないというのは国民の一人として非常に残念だ。
以前、この欄にも書いたことだが、アムネスティー、国境なき医師団、あしなが育英会など、僅少な額だが寄付を重ねてきた。 今回この寄付控除を含めて申告しようと税理士さんに相談したところ、このうち1団体分しか控除対象にならないとのこと。
それぞれ国内のみならず国外でも、よりよい社会の実現のために働いている団体であり、殆どの日本人は詳しくは分からないとしても、その活動を多くの人がおおよそ知っている団体なのである。 節税対策としての寄付行為が認められて、このような大事な市井の活動を認めないとは、いかに日本の税法等社会体制が貧困であるという証拠なのである。
先日、来日したフランスの外相のインタビューをテレビで見たが、(フランス人の合理性や人間性、フランス車など自分の好みではないが)地球に生きる仲間として共生しようという考え方を基にした彼らの政策は何ともすばらしいと感じる。 人民の主権を勝ち取ったフランス革命を体験しているからこその発想であろうが、個人的にも文化的で豊かな知識を持った人が多いのは羨ましい限りである。
それに引き換え日本の政治家の貧相な思考は何とも悲しい。 単一な発言しかできない者に、「バカの壁」を引用して揶揄した代議士が現れたそうだが、そう言わざるを得ないほど、日本の政治家は貧困の一途を転げ落ちているのである。
(旧徒然日記から転記)
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