先月28日の信濃毎日新聞に、原村の「軌道跡にトロッコ復元」というニュースが掲載されていた。
原村原山には、昭和20年前後に木材運搬用の軌道があったと、当時走っていたトロッコを住民グループが復活させたという内容であった。
そこで黒姫にも木材切り出し用のトロッコ路があったこと思い出した。
黒姫高原スノーパーク(コスモス園)下の町営駐車場奥から苗名滝へ向かう信濃路自然歩道(中部北部自然歩道)というハイキング道がある。 町の「癒し事業」に指定されている散歩道でもあるが、この道の一部にトロッコ軌道を載せていた枕木が今でもはっきり残っている。
飯綱山の隣にある霊仙寺山登山道にも軌道があったらしいが、その枕木の跡は現在はほとんどない。
さて、国道18号線から戸隠へ向かう際にJR信越線を越えるが、右側の線路の脇に貯木場が見える。 この跨線橋がなかった十数年前、戸隠裏街道とも呼ばれる道は、中島町を突っ切って踏切を越えて柏原に出ていたが、この周辺には今も製材業を営んでいる家がある。 そんなことを押しなべてみると、黒姫山からの木材集積事業はこの周辺で広く行われていたと思える。 また仁の倉線をまっすぐ進み、熊倉、早稲吉から町民の森前を通って行くと、自然に前山スキー場、そして町営駐車場へと出て来る。 この道は、比較的なだらかで冬場の道が凍る時には随分と利用しているが、自分の勝手な想像ながら、この道が木材切出用のトロッコが走っていた軌道ではなかったかと思えて来たのである。
黒姫高原へは六月地区を抜けて行く道(現在のインター前からの道ではない)もあるが、こちらは急坂なので運搬には適さない。 そんなことを考えてきたら、自分の思いつきを確信するようになった。 そして思いを更に膨らませて、黒姫駅からのこのトロッコ道を復活させて、ゲレンデやコスモス園に登って行く、ナロー鉄道のようなものがあったら、観光事業の面でもまた違った展開が出来るのではないかと、そんな夢の夢のようなことまで考えてしまった。 でも、そんなものがあったら黒姫がもっと楽しくなるだろうなぁ~。
次の写真は、黒姫山中にあるという森林鉄道の橋脚で、上の森林鉄道跡図とともに、20年ほど前に信濃毎日新聞が出版した「信州の秘境」からのものである。
そして、林鉄の記述部分もイメージにしてここに載せることにした。
● 黒姫の森林鉄道 その1
● 黒姫の森林鉄道 その2
軌道跡に「トロッコ」復元 原村の住民グループ
見学用のトロッコにくくり付けた丸太に乗る伐木事業所の元従業員たち=原村原山
昭和10-20年代に原村を走っていた木材運搬用トロッコを村おこしに生かそうと活動している住民グループが27日、同村原山の軌道跡に設置した見学用の軌道とトロッコの復元完成式を開いた。当時、トロッコの運行に従事していた人など同村や茅野市の約30人が集まり完成を祝った。
軌道を敷設したのは、同村の「むらづくり生涯学習推進委員会」の「よみがえれ、八ケ岳森林軌道専門部会」。長さは約10メートル。軌道上に固定した木製のトロッコには長さ3メートルほどのアカマツの丸太を6本載せ、木材を運ぶ様子を再現した。
完成式では、軌道を管理していた帝室林野局(現林野庁)の八ケ岳伐木事業所の元従業員や軌道で草取りなどの仕事をしていた人たちが思い出を語った。
トロッコを操作していた小松武一さん(81)=原村中新田=は丸太の上に乗り、当時、仕事仲間と歌っていた「トロ乗りの歌」を披露。同じく操作していた中村玄さん(77)=同村中新田=は「この辺は平らで危険が少なく、楽しくトロッコに乗っていられる場所だった」と振り返った。
軌道とトロッコは、八ケ岳美術館近くの八ケ岳中央高原四季の森販売管理センター敷地内に設置されており、誰でも自由に見学できる。
しんまい 9月28日(金) から
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