小沢一郎氏の政治資金問題について、検察リークに基づく新聞やテレビ報道による情報操作というファッショが続いていたが、その動きに対し多くのブログサイトが疑義をとなえ、ついには週刊朝日による「暴走検察」というタイトルの記事掲載となった。 この問題について一般国民はテレビニュースやワイドショーからしか知らず、検察が容疑者として聴取検挙するに足る確実な理由のある行為なのかは全く分からない。 それはテレビ番組に登場する司会者やコメンテーターも同様のはずで、検察からのリーク情報を鸚鵡返しに話すか、登場人物の心証判断から言うものであって、非常に不確かなものであると言える。 だいたい、コメンテーターや警察官の第六感なんてものほどあてにならないものはない。
しかし、植草さんの「知られざる真実」や明月さんの「反戦な家づくり」などなど、多くの真面目なブログに記載されている内容を読むに従い、疑義があるにしても小沢一郎氏を容疑者と位置づけ事情聴取するのは無理でこじ付けであると思えて来た。 以前自民党議員の中にあった建設業界に巣くう黒い存在というようなダーティーなイメージを小沢氏に着せつぶそうとするのは、正義感ではなく、その人が得られる諸々の対価によるエゴである考えるのが妥当であり、検察がおこなってきた一連の行動は戦前の特高警察とおぼしき、人間にあるまじき非道な所作であると誰もが認めるものだと思う。
そこで検察が鉾を収めたのか、あるいはアメリカCIAなどからの働きかけがあったのか、石川議員や秘書の起訴はあるものの、小沢一郎氏の起訴は見送られたということである。 だが、市民団体と称するものたちがこれに承服せず、検察審査会での審査を要求するとのことである。 しかし、この市民団体というのは、自民党や日本会議、桜チャンネルなどにつながる金権右翼にからむ者たちであって、正常な一般市民によって構成された団体ではない。 要は、小沢をつぶし、民主党政権をつぶし、金の流れを元に戻すよう働いている輩の団体なのである。
さて、週刊朝日は2月5日号で、「暴走検察」と題して、「本誌にリークされた検察情報」や上杉隆氏の「子育て女性をも脅かす検察の卑劣」などという記事を載せた。 以前から検察は司法という衣を来た犯罪集団だと思っていたので、記事に関心はあるものの購入は控えた。
しかし、12日号では、「子ども人質に女性秘書『恫喝』10時間」、「特捜の化けの皮」という記事が載り、内容に期待せず(週刊誌記事はタイトルは大きいものの内容は殆ど無い)、こういう記事を載せた週刊朝日を応援する意味で買って来た。
1933年、「蟹工船」を記した小林多喜二は東京・築地警察署内において警察官の自白強要で非業の最期を遂げている。 ウイキペディアによれば、「小林多喜二死亡時の責任者は特高警察部長だった安倍源基で、その部下であった特高課長毛利基(戦後、埼玉県警幹部)、警部中川成夫(後、滝野川区長、東映取締役)、警部山県為三(戦後、スエヒロを経営)の3人が直接手を下している」ということで、人を殺してまでいるのにその責を問われていない。 現在の検察官僚の間にもその姿が見え隠れしているとうかがえる。 早くこの一件を終わらせ、今の鳩山政権は検察制度を含めた司法制度全般について大鉈をふるって改革をしてもらいたい。 今だからこそできるのであって、千葉法務大臣などはその先頭に立って働くべきである。 とにかく戦後65年の間に自民党政権が腐らした警察、検察、そして裁判所の組織と人の浄化をすすめなければならない。
戦時下の言論弾圧であった横浜事件に対し、昨日実質無罪の判決が出たのは、昨年政権が変わったことによるものが大きいと思う。 このように少しずつ世の中は変わっているのである。 その速度を上げるのは我々国民の意識の問題でもあるはずだ。
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