松江市教育委員会が「はだしのゲン」を図書館から閉架したことに関し、下村文科相の発言の真意を問う内容となっています。
在特会という偏狭思想の集団が拡大している中で、安倍政権も日本の過去の戦争を美化し、再び戦争をする国にするような動きをはじめており、そういった流れの中での、松江市教育委員会の処置であったと思われます。
でも、内外からの誹りに対し、日本政府はこの「はだしのゲン」を国連の場に持ち込んで、事件の沈静化にやっきになっているようです。
でも、原発事故による被ばく影響を矮小化させ、原発再稼働や原発技術の輸出など、原発マネーに依存しようとしているのが、今の安倍政権なのです。 信毎が指摘するように、「はだしのゲン」も、ガス抜きし、曖昧のうちに忘れさせ、その裏で国民に重税を課してごく一部の富裕層を一層富ませるのが安倍政権の真意だと考えられるのです。
TPPもアメリカ資本に日本を売り渡すだけで、そのアメリカ資本からのおこぼれを期待しているのが、日本の財界であり自民党や公明党などの政治家なのです。
私は、交通遺児を救ける団体「あしなが育英会」に僅少ながらも長年寄付をしてきました。 しかし、前政権の内閣官房長官にあった藤村修、そしてこの下村博文はともにあしなが育英会に助けられ、社会的地位を得てからは理事などの役員になっていたそうで、そのことを知ってから、「あしなが育英会」への寄付をやめました。
家族の稼ぎ手を失い、学業もままならない子供たちの思いはいくばくかと思われるのですが、そういった世界にいた人間でも、政治家になり権力を握ると、とんでもない発言をし、日本という国の舵取りを狂わせてしまっているのです。
市民の生活や心、その苦しみやひもじさを忘れた、藤村修や下村博文が政治家でいる限り、「あしなが育英会」への寄付は行いません。
信濃毎日新聞8/24社説より
> 08月24日(土)
はだしのゲン 拝啓 下村文科相様08月24日(土)拝啓 文部科学大臣下村博文様
原爆と戦後の貧困、差別を描いた漫画「はだしのゲン」について松江市教委が市立小中学校の図書館での閲覧制限を求めた問題で、あらためて見解を伺いたいと思います。
先日の記者会見で「市教委の判断は違法ではなく問題ない」と閲覧制限を容認しました。過激な描写と指摘されている部分を自らも確認したとして「小中学生が必ずしも正しく理解できない描写だ、と考える人もいるかもしれない」と言われました。
松江市教委が過激だと指摘したのは、旧日本軍がアジアで人の首をはねたり、女性を乱暴したりする場面です。後半、主人公の中岡元(げん)が中学の卒業式で「三光作戦」の残酷さを訴えるところです。
三光作戦は旧日本軍が中国で行った抗日ゲリラの粛正作戦です。三光とは「殺し尽くす、奪い尽くす、焼き尽くす」という中国側の言い方で、非戦闘員の住民に対する虐殺や略奪などを指します。多くの証言があり、日中両国の有識者による歴史共同研究委員会の報告書でも認められた史実です。
「正しく理解できない」とは、どういう意味で言っておられるのでしょうか。歴史教育を見直す持論によるものですか。
実話に基づくこの物語は、大人でも泣きます。主人公の生き方は子どもたちに勇気も与えます。
多くの人に支持され、単行本や絵本など累計出版部数は1千万部以上になりました。広島県内では被爆の惨状を伝える“教科書”として読み継がれてきました。今回、松江と同様に学校図書館からの撤去を求める男性の要請を受けた高知県教委は「小学生の推薦図書に指定している」と断りました。
人気漫画家の倉田真由美さんは「これほど戦争や原爆の怖さ、悲惨さを伝える本はない。これからも子どもたちに絶対読んでほしい」と語っています。こんなに評価の高い漫画を子どもたちが自由に読めないなんて悲しいことではありませんか。
最後に、図書館を所管する文科省の大臣として、もう一つ読んでいただきたいものがあります。約2300の公立や学校の図書館が加盟する日本図書館協会の「図書館の自由に関する宣言」(1954年採択)です。
かつて、図書館が国民の知る自由を保障しなかった時代があったとの反省に立って、「すべての図書館資料は、原則として国民の自由な利用に供されるべきである」と掲げています。 敬具
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