さて、この信濃村伝道所の教会堂を設計されたWMヴォーリズは、教会のみならず学校など千数百にも及ぶ建築にかかわり、現在残り少なくなったその作品を保存しようとする動きが起きつつあることを知った。
それを知ったのは、昨日届いた日本ナショナルトラストの機関誌「報」からであった。 ヴォーリズは、語学教師として来日した1905年には、すでに軽井沢を訪れているとのこと。 戦時下には軽井沢に避難し、晩年病に倒れたのも軽井沢でのことだったらしい。 その軽井沢にも60余の建物を作ってこられたが、老朽化や別荘ブームによって壊される状況にあり、保存に向けた活動を行っているとのことである。
このまちのヴォーリズ建築は今 - 軽井沢ナショナルトラスト
そこでネット検索したら、当初赴任された滋賀県を中心にヴォーリズ(の意を組む人々)が始めた建築会社やNPOなど、種々活動をされていることを知り、あらためてヴォーリズの功績が大きかったかと理解に及ぶことができた。
そういう日本の歴史の一頁を創ってこられたヴォーリズの作品が、ここ信濃町にあるというのは、町に在る者としての誇りでもあるし、教会員だけでなく地域が一緒になって、末永く存在続けられることへの目を向けるべきだと思う。
しかし、時代的なこともあろうが、当初の語学教師が地域の偏狭さゆえに続けられず、結果、建築への道を進んだと、ここにも日本人の排他思想が見られ、やはり悲しい想いを感じる。 先の大戦の際には、アメリカに帰国せず、奥さんの氏を名乗り(漢字名に改名)、神社に参拝するなど、大変な苦労をされたようだ。 あるサイトに書かれてあったが、形を変えたキリスト教伝道という強い使命感がなければ、異郷の地に生涯暮らし、これだけのことをやり通せなかったことであろう。
今日、見つけたヴォーリズ関連のサイト一覧
一粒社ヴォーリズ建築事務所
NPO法人ヴォーリズ建築保存再生運動一粒の会
ヴォーリズ・ミュージアム
軽井沢ナショナルトラストホームページ
ヴォーリズの風
ヴォーリズ建築案内
Architecture jardin~建築散歩~
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