昨日、野田政権発足早々に、鉢呂吉雄経済産業大臣が不適切な発言で辞任したとニュースが流れた。
前大臣が発したという「死の町」や「放射能がうつるぞ!」という言葉のみが浮遊し、誰もが被災者の心を逆撫でるようなとんでもない発言をすると思ったことでしょう。 自分も最初は実に能力の無い輩が大臣になったものだとはじめは思ったのですが、待てよ、これには裏があるのではと感じたのでした。 一つは小沢派ではないかということ(ではなかった)、2つ目は反原発脱原発という国民的な大きな流れを伸長させる人物ではないかと思ったのでした。
やはりあるブログを見たら、鉢呂さんは自然エネルギーの推進や20mSvの基準を1mSvに引き下げを求める政治活動をしていたと、電力業界や経済界など原発推進派から適任ではないと目されていたそうです。 件の発言騒ぎについては報道記者も協力したのでしょう。 福島県前知事の佐藤栄佐久さんに対する冤罪事件を見るように、国民の知らない所で黒い魔の手が動いていたと言うことかもしれません。
それにしても福島第一原発事故の収束はどのような経過をたどっているのでしょうか? あれほどまでに毎日発表していた原子力保安院も東京電力の会見映像もこの所全くなくなってしまったようで、わずかに東京電力のサイトに状況が記されているだけのようです。
原子炉はメルトダウンし手がつけられない状態になっているのではないかと思われ、汚染された冷却水は地中を伝わって海に出たり数十年後に湧水として地表に現れるかもしれません。
福島県産の農産物や海産物などが放射能汚染されているのではないかと売れないのは風評被害だと、農家や漁師を助けるために、生協などは率先して福島の食材を買っているようです。 やはり各県の教育委員会も福島を助けると学校給食に福島の食材を率先して利用していると聞きます。
ホットスポットという言葉があるように、放射能汚染は一様ではなく、サンプル検査で問題なくても隣や明日の産物が汚染されているかもしれません。 福島県民の苦しみを全国で分かち合うのだと、除去された汚染土などを全国にばらまき保管するのだという政治家もいます。
実に馬鹿げた話ですね。
これから成長し次代の日本を背負う子供達の給食に、汚染されているかもしれない食材を使ったり、恒久的な管理方法も決まらない汚染物質を全国にばらまくのは、それこそ二次、三次被害をもたらすものです。 うがった見方になってしまいますが、値段の安い福島の産物で儲けておこうとか、財政を軽くしておこうという魂胆がどこかにあるかもしれません。 なかなかホンネは見えて来ないものです。
福島原発の周囲20kmか30kmは(正確な距離は分かりませんが)、鉢呂さんが言うように「死の街」であるわけで、完璧な除染が難しいことから考えると、第一原発を汚染物質の保管場所にせざるを得ません。 もともと国の原子力政策が間違っていたのだから、福島県内の一定地域の住民を強制移転することに対し、住居や仕事など応分の補償や援助をすべきです。 それによって福島県の県勢が小さくなったとしても、福島原発の老朽化を見過ごしプルサーマルなどを容認してきた福島県と佐藤現知事には大きな責任があるはずで、よしんば元の福島県に戻そうなどと考えるべきではないと思います。
行政は将来の小児ガン発生の危険性に蓋をし金を使わずに原発事故を無難に治めたい腹づもりなのでしょうが、それでは将来に大きなツケを残すことになります。 国は被災者・被災地救済にもっと金を使うべきで、真の救済のための増税であれば国民も容認するでしょう。 しかし、政治家(高給官僚含む)というのは絶好のチャンスだと復興増税という美名のもと国民から絞る取る手立てを種々考えるものなので、おいそれと認めるわけには行きません。
日本に駐留する米軍経費の国庫負担を減らし、逆にアメリカ軍に土地の使用料を要求したり、これまで購入してきた米国債の返還をアメリカに求めれば、復興財源などはおおかた間に合うはずです。 (そうは言っても、瀕死状態のアメリカ経済ではアメリカ政府が拒絶することでしょう)
原発事故が収束せず、いまだ放射能を出し続けていると思われるのに、東京都の慎太郎は核兵器を持ち徴兵制もやればいいと言う。 民主党の前原は兵器輸出も検討すべきだと言ったらしい。
ニューヨークの9.11テロ10年目の今日、自民党幹事長の慎太郎の息子は、「あれは歴史の必然でイスラム教がキリスト教に抗したものだった」と言ったそうだ。 歴史認識も世情も何も分かっていない、何も勉強していない、この親にしてこの子ありという、実に情けない政治家であると言えます。
参考: 原子力緊急事態宣言
東北関東周辺の放射能汚染状況について国や市町村が定期的に計測しているようですが、その計測方法もまちまちで、実態を明らかにするというより、事が起きないような小さな値を公開しているように思えます。 実際にその数字を聞いても、我々にはそれを精査する知識もない。
そこで、チェルノブイリ事故での支援活動を展開されてきた、DAYSJAPANの広河隆一さんは、子供の安全を第一に考えた、市民による放射能計測センターの設置が必要だと活動をはじめて居られます。 今月21日には東京の文京シビックホールにて、センター設立のためのトーク&ライブが予定されています。(詳細はDAYSJAPANのHPから)
本題が最後になってしまいましたが、9月19日には未曾有の放射能被害を根底から無くし、安全な日本社会を作って行こうという「さよなら原発1000万人アクション」が行われるとのことで、当日のデモに参加しようと思っています。 孫子に安全な日本を残していくのは、今生きている我々大人の責任だと思うのです。 経済や国(防)力は二の次でいいのです。 まずは日本人の生命の安全を図るべきです。
「さよなら原発1000万人アクション」のトップページ右サイド中断に固定ページと表示された箇所があります。 そこの「さよなら原発グッズ/ダウンロード」を開くと、下部にチラシやニュースなどの既刊の印刷ファイル(PDF)がありますので、趣旨や賛同者、内容について知ることが出来ます。
因みに、今日(11日)は、「911新宿・原発やめろデモ!!!」が東京で実施されているようです。
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