2001年9月にアメリカで起きた、同時多発テロと言われる事件、そしてそれを元にアフガニスタンやイラクへの(侵略)戦争が行われている現実について、きちんと精査されなければいけないと立ち上がった人々の会議が昨日あった。 これまでも数々の平和運動等を展開してこられた、きくちゆみさんほか支援者の方々のたゆまぬ努力の賜物であり、今回はその2回目の会議であった。
会議は昼食休憩をはさんで、朝10時から夕7時半までの、かなりの長丁場であった。 まず、1時間半ほど、きくちゆみさんがこれまで各地で話されて来たと同じように、所々に動画映像を写しながら、9.11の疑問点を総括的に話されていた。
そして、青木秀和さんという方が、「対テロ戦争と金融危機」というタイトルで、アメリカのFRBの成り立ちからアメリカ経済は全て借金経営であること、またブッシュ大統領の代になって、国防費が貿易赤字に比例して増えており、戦争をやめれば国内経済をまかなうことは十分できると説明された。 そして、日本の戦後処理に学んで、赤字を金持ちの資産と相殺させるなどして経済の軽量化をはかるべきだとしていた。 面白い論理だと思ったが内容的に分かりにくい部分があったので、氏の著書を購入した。
次に、スペイン・バルセロナに住むという童子丸開さんという方が、「911の物理的事実と真っ赤な嘘」というタイトルで話された。 童子丸さんは、阿修羅という掲示板によく投稿されているそうだ。 この掲示板については従前より知っており、政治、戦争、宗教などなど多くのテーマの中に合点する部分はあるものの、読み続けていく元気を持ち合わせていないので疎遠になっていた。
その童子丸さんは、貿易センタービルの崩落ビデオやUA93便が落ちたとされる現場写真を検証し、アメリカ政府公式発表の内容と異なる部分、理屈に合わない部分を話されていた。 その内容をここに的確に表示できないが、大変熱意のこもったプレゼンであった。
午後からは、グリフィン博士の基調講演が2時間半行われ、その通訳を森田玄さんが行っていた。 内容の把握は難しく、これからRecorderの内容を聞きながらメモしておこうと思う。
そして始まったのがパネル・ディスカッション。成澤宗男さん、古歩道ベンジャミンさん、童子丸開さん、藤田幸久議員、グリフィン博士が、それぞれ短いコメント述べられてから、ディスカッションは始まった。
成澤さんは、週刊金曜日の人だからでもないだろうが、もう少しOptimisticな意見を話されても良いかなと思った。
ベンジャミン・フルフォード(古歩道)さんは、テレビ番組など出たりして有名な人らしい。 全くテレビを見ない自分としては、そういう人の存在をこれまで知らなかったが、日本のヤクザを研究するために来て、そのまま日本に居ついたような事を話されていた。 話題も情報もたくさん持っておられ、ただのカナダ人(昨年日本に帰化した由)ではないなと思えた。 ウイキペディアを見たら、日本語以外に北京語、英語、フランス語、スペイン語など6~7ヶ国語は話せるらしい。
アメリカ次期大統領候補であるマケインを漢字変換すると、”負け犬”と出て来るんですよと、冗談を言っていた。 これから色々話を聞きたい人物である。
藤田幸久議員は、WTCで亡くなられた日本の家族への説明や保障が日本政府から何もなされていないと、そのための活動もしたいと話されていた。 また、与党議員の中にも9.11を理解しようという議員がいると、ソツない説明をしていたが、その態度には好感が持てた。 国会議員にはついついダーティーなイメージを持ってしまう自分だが、払拭しなければいけないと自戒した。
7時位から質疑応答が始まったが、事前理解の無い人や感想を言う人が多くて、時間が不足し結局最後の希望者まで終わらなかったようだ。 でも、折角質疑するなら、もう少し勉強して欲しいし、関係のない神道などは持ち出さないでほしいと思う。 と言いつつも、回答者は真摯に対応されていた。
そのパネルディスカッションの途中であったか、ゆみさんが会場にいたミュージシャンのサンプラザ中野さんを壇上に上げていた。 名前とサングラスをかけた様相だけは知っているが、この人のことも詳しくは知らない。
歴史を紐解くと、近代に入って来て、欧米諸国がアジア・アフリカ・南アメリカなどに帝国侵略を進めて来たわけだが、現在のアメリカの軍事活動もその流れの中にあり、そのきっかけ作りが9.11事件であったと言える。 その結果、同時多発テロでアメリカは同胞3千人も意図的に殺した上、アフガニスタンやイラクで無差別に等しい侵略という殺人行為を行って来ている。 秩序の無くなった国では、それが引き金になって、部族間の争いに発展し、収拾がつかない状況になりつつある。 その殺戮の連鎖を止めるためには、アメリカを戦争をしない国にしなければならず、そのためにも911事件の解明が必要だということになる。 この会議は9.11の実行犯を見つけることではなく、殺戮の連鎖を将来にわたって続けないようにするものである。
総体としては大変有意義な会議であった思う。 外国人の参加者も比較的多かった。
ただ、朝、入場の際、後方の離れた席に目つきの良くない、場違いな感じ(個人的感想だが)の男性が座っていた。 昼には気がつかなかったので、その頃には退席していたのであろう。 ブログを色々見ている中で、きくちゆみさんの活動に否定的な意見を書くページが見つかり、”あんな集まりには2度と行くものか!”と書いていた。 まぁ、入場料5千円を払ってくれたのだから、それだけでも良しとしよう。 しかし、料簡の狭い人ほど、ブログなどで吠えつづけ、グリフィン博士やゆみさんの活動の真意を理解しようとしない。
きくちゆみさんのブログについては以前から知っていたが、きくちゆみさんに初めて会ったのは、「平和な地球 希望の21世紀を」の講演会であった。 家内は教育基本法などの集会ではすでにお会いしており、また9月には彼女の自宅にもワークショップで伺っている。 その際、購入した著作でゆみさん玄さんの生き方を知り、そして小樽でのワークショップにもご一緒させていただいた。 ここ2ヶ月ほどの知己だが、彼らの生き様には共感できる部分が多いと感じており、細々ながら彼らの活動を応援したいと考えている。
会場には、色々な書籍やDVDなどを販売するコーナーがあり、童子丸さんの本やTシャツなど色々購入し、カンパ箱にも些少な額だが入れた。 入場者数を心配されていたようだが、赤字ラインぎりぎりの所まで来ていたようで、部外者ながらも安心した。
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