昨年、一茶忌の日の前日から雪が降り出していたのを思い出し、温かい日和になったので、車のタイヤを冬用に履き替えた。 昨年、全国的に良く知られたカー用品のチェーン店で交換してもらおうとしたが、どうしても1本のナットが外れないという。 仕方なく家に戻って、自分で回したら難なく出来てしまったので、今回は全部自分で交換した。 交換作業は簡単なのだが、木枯らしが吹くような日であったら、ちょっとめげてしまう。
さて、作家・遠藤周作さんの奥さんである遠藤順子さんが書いた「70歳からのひとり暮らし」という本を読んだ。 平易な文体で、周作さんとの約束や一緒に生活されていた頃の話題、ひとり生活をされている日々のことなど、その中に周作さんとの共生感をあちこちに散りばめておられ、読後感がさわやかなものであった。
死ぬまでの残り時間だからこそ、自由きままに楽しく忙しく
1章 心配無用! 「ひとり暮らし」はこんなに楽しい
---世間体、義理から自由になってできること
2章 70歳を過ぎて、不平・不満を言っているヒマはない
---「おつりの人生」を目一杯、楽しむ
3章 いまの日本は家庭が危ない。 年を取ったからわかること
---若い世代の人たちに聞いてもらいたい
4章 おばあさん、おじいさんの「出番」です
---人のために時間を使うと、毎日はもっと楽しくなる
5章 最愛の人を失ってからの行き方
---死ぬのが怖い人は、いつまでも欲深い人
6章 だから「死に支度」は忙しい
---エチケットとして、家族のために最低限しとくべきこと
若い人も老齢の人も、これを読めば人生の指南書になるのではないかとも思った。 死を迎える直前まで、人間はポジテイブな生き方をしなければならない事がよく分かるし、そういう生き方をしていれば、死も容易に受け容れることができるのであろう。
以前に書いた、「清貧の生きかた」や「60歳からのシンプル満足生活」にも通ずる文脈があるし、宗教的な精神性から見ても深みがある。 周作さんの著書「無駄なものはなかった」と同様に座右の書としたい。 周作さんが天国へ一緒に持って行ったという「沈黙」と「深い河」を、そろそろ読み直したい心境になって来た。
順子さんはもう齢80を越えられたであろう、今も軽井沢で一人住まいされているのだろうか。 円ブリオ基金センターの理事長をされ、全国を講演に回っておられるようだ。
次の写真は、今年2月長崎へ旅行した時に撮った、お二人の色紙。
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