今日は、信濃町産廃対策住民の会が主催した町内ごみ問題見学ツアー(産廃ツアー)に参加させていただいた。 町内には、野尻赤川地区への産廃処理施設計画以外にも、不法投棄らしいゴミや、一見ゴミだが持ち主は有価物だと主張する置き場など、ゴミにまつわる場所が種々あるようだ。
その中で現在問題としてしばしば上げられる2ヶ所を見学した。 一つは矢保利の館隣接地、もう一つは㈱高見澤が計画を進めている赤川地区であった。
矢保利の館隣接地は、上信越道の2車線化工事(豊野・信濃町間のトンネル工事)で排出された土砂や岩石を深さ40mほどの沢に埋めたものであった。 運動グランドなどの造成ができると町役場が受け入れを認めたもののようで、埋め立てそのものには違法性がないのだが、土砂の中にファイバーを含んだコンクリート片が含まれていたことが判明し問題になった。 ネクスコの現場所長からは町との契約に基づき工事を行って来たと、工事の概要を説明していた。 大きな作業は既に終えているようで、今日は芝生の種苗と肥料を混ぜ合わせた青い水をホースで撒く作業を行っていた。 町はスポーツ合宿などへの活用を皮算用しているようだが、実際にグランドとして使うためには更に手を入れ、経年変化による修理などの維持管理も必要となる。 将来へのお荷物になりはしないか気になる所である。
工事箇所の突端には、高さ40mほどの大きな則面があり、その急坂を下ると工事の大きさがよく分かる。 則面の下部には水抜き用の土管があり、そこから湧き出る水は池尻川へと流れている。 しばらく谷間の道を進むとやがて東北電力池尻川発電所へと出た。 ここは池尻川の水流による発電以外に、関川から水をくみ上げ、さらに野尻湖へと送る役割を担っているらしく、池尻川の(ファイバーを含んだ)水流がこれに混って野尻湖へ流入する可能性があるとのこと。 ただ度合いとしては少ないらしい。
次に訪ねたのが㈱高見澤が産廃処分場を計画しているという赤川地区という場所である。 標高700m位の場所で新潟県側の杉の沢の集落が木々の間に、また視線を落とすと関川がよく見え、その横に信濃町の枡形処分場があるのも確認できた。 地震などが起きれば産廃物が眼下の関川方向に崩れ落ちることも、処分場に沁み込んだ水が妙高高原町に流れることも容易に考えられる場所だと分かった。 また、北や北西からの冬場の風は信濃町の山桑地区へと吹くので、産廃施設から排出したダイオキシンなどの有害物質が居住地区へ飛来する心配がある。 計画地区には水質検査であろうかボーリングの跡のようなパイプが差してある所が散見された。
参加者の中に齢90を越えた元気な方がおられ山道も難なく歩かれていた。 信濃町にもしっかりした気骨を持つ方が居られるのが分かっただけでも本ツアー参加の意義があった。 来春、雪がとけた時期に再びツアーを計画したいと係りの方が仰っていた。
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