先日、本屋の店頭で「千曲山人」という名が目に飛び込んで来た。
何か奇をてらったような名だなと、昨年の一茶記念館の講座一覧を見て、頭の隅に残っていたので、すぐに手にとってみた。 一茶のことや信濃町のことが書かれていると、早速、買い求め読んでみた結果、他の著作も見てみたくなったし、昨年5月に作者が話された講座「一茶俳句の民衆性・風土性」を聞き逃してしまったのが残念に感じた。
本書は、信濃の風習や人物などをテーマに書かれ、その行間に俳人である作者の句や他の方々の句をちりばめている。 残念ながら、自分は未だ俳句に関われていないので、句を感じることはできないのだが、信州の色々な側面を知り、非常に楽しく読むことができた。
特に、作者が若かりし頃に社会的に活動された内容について全く知らなかったのだが、その片鱗を述べている行間に、作者の信念が感じられ敬服した次第であった。
俳句大行進 - 信濃の人と風土を詠む -
著者:千曲山人 発行:銀河書房(長野市稲田1090-7)
価格:1800円 1996年4月刊
目次の概要
I俳句は楽しくおもしろい
言いたいこと、心に響いたことを句に
俳句は楽しくおもしろく
俳句づくりの土壌 - 私の戦後原点 -
��I信濃の人と風土 - 信濃には、楽しいこと面白いことがいっぱい
霜月祭り
坂部の冬祭り
大頭祭
野沢温泉の火祭り
炉話
大鹿村歌舞伎
寒天
味噌炊きとかんからぽっくり
馬と戦争
重ね蟇
蛍
落し文
地蜂取り
桑と蚕
秩父困民党と佐久戦争
修那羅(しゅなら)
十日夜(とうかんや)
雪呼婆考
松井須磨子の墓
貞享騒動の精神
鬼女紅葉伝説
温かく、しみじみ一茶を描く
帰住後旺盛な俳諧活動で真価
青木村と栗林一石路
��II海外吟もまた楽しい
��V俳句論も楽しく
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