今日の暦から : 睡眠こそ最高の健康法
池田弥三郎さんは、東京銀座の生まれで、生家は天麩羅屋「天金」。 和服姿の軽妙洒脱な江戸っ子だったと記憶している。 生家は既に無く、どこにあったかと探したら、銀座四丁目の和光(服部時計店)の前、三愛ビルの裏辺りであったらしい。 その辺の事情は次のサイトを見ると詳細に書かれている。
コンピューターおばあちゃんの会
会員の作品集 -> 小説 -> 銀座物語 と辿る。
相変わらず前置きが長いのだが、本書の中に「延命茶」のことを書いたくだりがあったのである。 正しくは「えんめい茶」であろうし、"善光寺の延命地蔵にあやかって名づけられたのであろう"と記述されており、深くはご存じなかったようである。 -> 狩野誠さん講演録「雑草の詩(うた)」を読む
さて、池田弥三郎さんは、ここ信濃町に別荘を持っておられたようで、そんな関係なのか、慶応義塾大学を退職されてからは、氷見であったか女子(短期?)大学の教壇に立たれたが、間もなく亡くなられてしまった。 信濃町の別荘の不具合を直して欲しいと大工さんに頼んだのであろうが、二つ返事で安心して東京に帰るも、再び信濃町に来た時にその不具合は直っていなかった。 その事を揶揄したのであろう、ここには「信濃待ち(町)時間」があると、何かに書かれていた。 40年後の現在でも、何気にそんな雰囲気が感じられてしまうのが可笑しい。
本書に、子守唄代わりの尻取文句が書かれており、江戸末期のものだと、ちょっと面白そうなので、ここに残すことにしたが、入力していて、若い方々だと、読めないかもしれないし、意味もわからないだろうなと感じる箇所が多くある。
一
牡丹に唐獅子、竹に虎。
虎をふんまえ、和唐内。
内藤様は下り藤。
富士見西行、後向き。
むきみ、はまぐり、ばか、はしら。
柱は二階と縁の下。
下谷上野の山かづら。
桂文治は噺し家で。
でんでん太鼓に、笙の笛。
えんまはお盆とお正月。
二
勝頼様は武田菱。
菱餅三月ひな祭り。
祭り、万燈、山車屋台。
鯛に鰹に、たこ、まぐろ。
ロンドン異国の大港。
登山するのはお富士さん。
三べん廻って煙草にしょ。
正直正太夫、伊勢のこと。
琴や三味線、笛太鼓。
太閤様は関白じゃ。
白蛇の出るのは柳島。
しまの財布に五十両。
五郎十郎曾我兄弟。
鏡台、針箱、莨盆。
坊やはいい子だ、ねんねしな。
品川女郎衆は十匁。
十匁の鉄砲玉。(十匁の鉄砲二ッ玉)
玉屋は花火の大元祖。
宗匠のでるのは芭蕉庵。
あんかけ豆腐に、よたかそば。
相場のお金がどんちゃんちゃん。
ととちゃん、かかちゃん(ちゃんやおっかあ)、四文おくれ。
おくれがすぎたらお正月。
三
お正月の宝船。
宝船には七福神。
神功皇后、武の内。
内田は剣菱、七つ梅。
梅・松・桜は菅原で。
藁でたばねた投島田。
島田金谷は大井川。
四
可愛いけりゃこそ神田から通う。
通う深草百夜のなさけ。
酒に肴は六百出しゃままよ。
ままよ、三度笠、よこたにかぶり。
かぶりたてにふる相模の女。
女やもめに花が咲く。
咲いた桜に、何故駒つなぐ。
つなぐかもじに、大象もとまる。
五
隠居さんの御殿は築地さん。
山谷に浅草、根津、谷中。
夜中に起こすは何用じゃ。
盲者にくわれてこんな傷。
きずに、めんこうち、コマ廻し。
廻しがあって、床の番。
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