以前、NHKテレビで「お江戸でござる」という番組が放送されていました。 江戸時代の庶民生活を面白おかしく演技したあと、その後亡くなられた杉浦日向子さんが出てきて解説するものでした。
先日、その杉浦さんが監修したという「お江戸でござる」の文庫本を見つけたので読んでみました。
江戸の町民の生活をことこまかく記したもので、目新しいというか博識になりそうな事柄が一杯載っていました。
良い面を多く取り上げているでしょうし、江戸時代の生活を細かく追求したわけでもないでしょうが、今の世の中と比べると、江戸時代は実に平和で、相互扶助の生活があり、宵越しの金を持たなくても暮らせる世界であったようです。
江戸の上水道は、玉川上水や神田上水など、ロンドンやパリに比べると数段優れた設備が整っていて、学校(指南所・寺小屋)、リサイクル、ボランティアなど、今生きている我々が学ばなければいけないことが盛りだくさんでした。 ホームレスやいじめなどは全くなかったでしょう。 情死はあったでしょうが、若者が将来を悲観して自殺するようなこともなかったでしょう。
思いやりや優しさが江戸時代にはあったようです。
それに比べると、東北大地震や原発事故被災者救済への道のりは遠く、被災者はいまだ捨て置かれています。 それなのに都内にある東京電力会長の自宅は大臣なみに警察官が24時間警護しているという話です。 先日野田首相や枝野経産省大臣が国が責任をもってとことん助けると話していましたが、半年以上も棄民政策が続いているのに、本当に最後の最後まで助けてくれるのでしょうか? はなはだ疑わしいです。
国家財政が困窮してきたのは、放漫な財務運営をしてきた結果であり、その責任は政治家や役人が問われるべきなのです。 しかし、過去(の誤った政策)を省みず、無駄もしくは当面必要のない支出項目の洗い出しをせず、ただ財政破綻になるから収入を増やせと国民に重税を課せようとしているのです。 自衛隊の次期戦闘機購入や駐留米軍にかかわる経費を減らせば(一例として、米軍基地の地代は防衛施設庁が払うのではなく、米軍が払うべき)、税率の幅は小さく抑えられるかもしれません。
増税計画など誰にでもできるのです。 不要不急の支出を抑え、今あるパイの中でやり繰りを考えるのが高給を貰っている官僚の仕事なのです。 それも出来ずに、天下りして自分が死ぬまで豊かに暮らせるよう算段するとは、誰が考えてもおかしいし間違っている行政だと言えます。
増税に反対する議員が民主党から離脱する流れが起きているようです。 冤罪で刑に服し出所された鈴木宗男さんが「大地・真民主党」を立ち上げるとアナウンスしています。
来年こそは鈴木さんのような熱血漢で、「真」と「誠」を追求する政治家が増えてくれることを願っています。
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