上田市の前山寺にある「信濃デッサン館」が資金不足により閉鎖する(した?)とのこと。 今年2月に信濃毎日新聞に載っていたらしいが全く気がつかなかった。 窪島氏が、後に建てた「無言館」の維持に多大な費用がかかり「信濃デッサン館」を維持していけなくなった由。
(2006/11追加:その後美術館は閉鎖せず、開館しつづけていたようで[2005/7は開いていた]、今年になってからであろうか、どうにか閉鎖せずに済んだという新聞記事を見た覚えがあるが、真に不確かな記憶である。->その後、開館を継続に変わった。)
夭逝された画家の作品を展示していた「信濃デッサン館」、先の大戦時代に若くして亡くなり本懐を果たせなかった画家の作品を展示している「無言館」、その2館を包み込むような「前山寺」と、塩田平を輝かせていた三本柱の一つが欠けてしまったようで、何とも悲しい思いがする。
いくら個人事業だとはいえ、我々の近い時代に生きた先輩達の思いをかなえたいという活動に、私的であれ公けであれ援助する人はいなかったのか、非常に残念だ。 上田市だって長野県であってもいい、もっと文化事業に税金を使えと言いたい。
隣にある「無言館」は入場料無料である。 表から入って館内に展示された作品を見て、最後の出口でお気持ちを納めて下さいということなのだが、そういう案内を見てUターンし、入口に向かって出て行く人がいかに多いか。 いつも、そういう姿を見て、窪島氏や展示作品を描かれた人々の思いを共有できない、作品を別の次元のもののように感じるのか、展示館を維持することの大変さまで考えが至らない事に暗雲たる思いで悲しくなる。 日本人の民度の低さがそんな所にも表れているのである。
駅頭での主催団体が不明な募金箱に金を入れるより、あるいは食事や飲み物を少し質素にすることで、こういう所に少しでも援助することができれば、本当の「金は生きる」のだということを皆が知ってほしい。
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