先日、「現代日本紀行文学全集・中部日本編」に収録されていた吉田喬松という方が書かれた「霧の旅」を載せたが、もう一つ黒姫に関連した著作があることに気づいた。
俳人 中村草田男(くさたお)氏が書かれた「湖畔」という紀行文である。 長野市内で行われた俳句大会の後に、一茶旧宅や野尻湖を訪れたもので、内容からすると戦後の昭和20年代に書かれたもののようだ。
氏について何も知らないので、ウイキペディアで調べたら、明治33年に清国(中国)領事の長男として福建省に生まれ、4歳の時に四国松山に帰国。 小学校からは東京に育ち東京帝国大学文学部に在学、高浜虚子に師事し俳句を学び、東大俳句会に入門。 水原秋桜子の勧めで『ホトトギス』に投句。昭和8年大学を卒業し、成蹊学園(成蹊大学)に就職。 政経学部教授として33年間教鞭を執り昭和42年に定年で退職。
著された当時は、長野からバスが来ていたらしい。 外人村の別荘は先の大戦中接収され、日本人に分与されたものが、戦後、進駐軍により、再び接収されたとある。 また、野尻湖畔に教会があったと書かれているが、これはサレジオの寮がある辺りであろうか。 そういえば、サレジオの建て直しは終わったのかな?
この教会の前で、教練服にズック靴を履いた青年と会話したとあり、その青年は一生ここに居ると言っていたらしいが、その後どうなったのであろう。 「私の妻と子供達だけはカトリック教徒だと...」と書いておられるが、82歳で亡くなる日の前日に洗礼を受けた由。
1.湖 畔 頁1
2.湖 畔 頁2
3.湖 畔 頁3
4.湖 畔 頁4
5.湖 畔 頁5
6.湖 畔 頁6
7.湖 畔 頁7
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