マドレーヌと聞くと、在り来たりのケーキだと思う人が多いだろう。 しかし、我家のマドレーヌは一味も二味も違う。 一般的には神田精養軒のマドレーヌが知られているが、おもっ苦しくなく、ほのかな香りがある手作りのマドレーヌほど優るものはない。
まず材料が選ばれたもので、その一つが、信濃町インター脇の道の駅で売っている黒姫牧場のバターである。 家庭で作るものには、香料など余分な添加物がないのもいい。
そのままでも美味しいが、蜜を加えたミルク煮にすると、その味が一層際立つ。
さて、パンやケーキの話題になると、菓子パンや生クリームや甘いベリーがのったケーキを殆どの人は思い出すだろうが、本当にパンやケーキを味わうなら、極めて単純に作られたものがいい。
かつて、イギリスの普通列車内で売っていた雑穀のパンやバースのサリーランハウスのパンはそのままが美味しかった。
それ以来、パンは基本的にバターやジャムをつけずに味わうようにしている。 そうは云ってもホテルの朝食に出るパンはあまり旨みがないので、軽くぬって味をごまかして食べることがある。
本題に入ろう。 クリスマスの時期にふさわしいと思う音楽に、ポール・ウインターのアルバムを入れるのを忘れていた。
ポール・ウインターは、ソプラノ・サックス奏者で、若い頃はジャズプレーヤーとして知られ、初期の頃はボサノバなどブラジル音楽にも傾倒していたが、後半は、地球賛歌、地球交響楽と言えるような、地球上の生きとし生ける物全てを尊び讃え、優しくて豊かな旋律を聞かせてくれる音楽活動をしている。
アルバムには、鯨の鳴声をサンプリングしたWHALES ALIVE、グランドキャニオンを歌ったCanyon Lullaby など自然に根ざしたものが殆どで、そのタイトルの一部を次に挙げてみた。
WHALES ALIVE
Canyon Lullaby
WOLF EYES
MISSA GAIA / EARTH MASS
Spanish Angel
EARTH - VOICES OF A PLANET
SUN SINGER
PRAYER FOR THE WILD THINGS
ICARUS
CANYON
Solstice Live! (A Celebration of the Winter Solstice)
ANTHEMS
そして、今の時期にふさわしいであろうと、その一覧の中からCELTIC SOLSTICEを選らんでみた。
ソプラノサックス、イーリアンパイプ、ホイッスルなどの音が、ある時は心に響き、ある時は物悲しく響き渡るのである。
時に、ボサノボ風の軽快なリズムが聞こえてくるが、アイルランドの詩人であるイエイツ(Yeats)の詩を歌うGOLDEN APPLES OF THE SUNという、Karan Caseyという人(女性)のボーカルの曲が宇宙全体を讃えているようで、特にいい。
彼の音楽活動は、四旬節、特に夏至(Summer Consort)と冬至(Winter Consort)にあわせたコンソルトが中心で、ニューヨークのSt.John the Divineカテドラル(聖ヨハネ大聖堂)で毎年(1980年以来)コンサートが開かれている。
特に12月に行われるコンサートは盛大らしく、毎年行きたいと思い、チケットの予約まではするが、ニューヨークの冬の寒さと東京以上の混雑に、ついつい二の足を踏んでしまっている。(一覧のSolstice Live!が1992年12月?に収録されたライブ・アルバムで、最後にクリスマス曲アデステ・フィデレスが聞こえてくる)
GOLDEN APPLES OF THE SUN
I went out to a hazel wood,
Because a fire was in my head,
And cut and peeled a hazel wand,
And hooked a berry to a thread
And when white moths were on the wing
And moth-like stars were flickering out
I dorpped the berry in a stream
And caught a little silver trout.
Well I had laid it on the floor
I went to blow the fire flame,
But something rustled on the floor
And someone called me by my name,
It had become a glimmering girl
With apple blossom in her hair
Who called me by my name and ran
And faded through the brightening air.
Though I am old with wandering
Through hollow lands and hilly lands
I will find out where she has gone
And kiss her lips and take her hands;
And walk among long dappled grass,
And pluck till time and times are done
The silver apples of the moon,
The golden apples of the sun.
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