著者88歳の時に書かれた「50歳からの満足生活」という書物を読んで、実に楽しく人生を謳歌されている女性がいるなと、これからの自分の人生の師にもなる方だと思っていたことがあった。
そして、あの方はもう90を越えて居られるだろうから、失礼ながら他界されたか、寄る年波の生活をされているのではないかと、家内が知り合いと話したり、ネットで調べていたら、齢94になって更に別の書物を出されいることが分かった。
早速、買い求めたのが、本書「60歳からのシンプル満足生活」である。
著者の三津田富左子さんは、東京・本郷に生まれ東京大学赤門前で育ったという、加賀百万石前田家の末裔、明治時代の侯爵の筋にもあたる方だとのこと。 ご主人の他界に伴い、50歳からOL生活を始め、15年間和服姿で三宅坂まで通っていたらしい。
独立独歩、他界する時点まで人生は青春だと、いつも楽しさを見つけ、ブランド品をもとめたり、金の心配をしたり、無為な人付き合いをするなどは、愚の骨頂だと云う。
実にそうだと思う。 肉体的な老化は、既にこの世に生まれた時から始まっているというのだから、今更老化を心配することもない。 "もしもの時のため"にと、お金や物の蓄えをあれこれ心配するのも無駄な所作であろう。 新興宗教に触れたり、得体の知れない信心を持つことも愚かであることを暗に示していると思う。 毎日毎日が楽しく、生きている喜びが感じられるようにすれば、奇妙な信心を持ったり、貯蓄額に一喜一憂する必要もない。
本書は、前作「50歳からの満足生活」と内容が一部重複しているなど、最初ほどの感慨や驚きは少ないが、それでも行間のそこかしこで「元気の素」が感じられる。 是非お読みいただきたいと思うが、参考になろうと、目次の中から見出しだけを一覧にしてみた。
1章 シンプルな生き方が元気の素
2章 いくつになっても楽しみをとことん追いかけよう
3章 潔くキッパリ! 生きる心得
4章 人付き合いはもっと気楽に考えよう
5章 60歳からのますます満足生活
6章 すこぶる健康なわたしが心がけてきたこと
7章 お洒落は強気で
8章 「自分の時間」を心地よく過ごす極意
9章 老人よ、出かけよう! 外に向かって羽ばたこう!
��0章 お金がなくても住まいあれば憂いなし
��1章 暮らしの中のこの一瞬一瞬がうれしい!
��2章 介護サービスは積極的に利用すべし
��3章 老いとの賢い付き合い方
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