長野駅で、新幹線ホームに降りると、地元テレビ局が今日の帰省ニュースに使うのであろう、カメラを肩に担いで見送り風景を写していた。
長野駅前の交差点を渡り、昔の駅舎が良かったなどと家内と話しながら行くと、平安堂の古書店の前に来た。 古書となると、ついつい入ってみたくなるのである。 先日も、直江津へ魚を買いに行った時、高田市内で古書店を見つけ100円本を17冊も買ってきたばかりであった。
平安堂古書店は、比較的選ばれた書籍を置いており、全く興味がないものもあるが、たまたま出会った本だからと篭に入れていたら4千円を越えてしまった。
近くにブックオフという全国展開している古書店があったが、こちらは若い人向けの漫画などが中心なので、我々が見るような書籍はほとんどない。
さて、買った書籍を店に預け、中央通りを善光寺方面へ歩いた。
途中の店をのぞき、あぁだこぅだと言いながら、門前に来た所で先に昼食を済ませることにした。 参詣に来た時によく寄る店は、吉野家という造り酒屋にある「さくら」という店である。
多少値段は高いものの土井勝さんの術をつぐ、会席料理など、良い和食の店であった。
しかし、久しぶりに来てみると、一般の食堂とおぼしき、当たり前のメニューになってしまい、揚げ物に使っている油が良くない。 家内は、鳥を出汁に使ったものは食べられず、牡蠣フライを頼んだが、注文を忘れたのかなかなか出て来ない。 催促してやっと来た料理は、十分に揚げたものでなかった。
たぶん、再びここを訪ねることはないであろう。 純米酒「雲山」は美味しいだけに残念だ。
善光寺の三門はいまだ工事中である。 本堂の前に向かう参拝客の列は警備員のロープで分断され、しばらく待って本堂の階段へと向かった。 その時、
小さな子供さんが、「屋根に沢山の鳩が留まって、気持ち悪いね!」というような言葉を言った。 そうしたら、お母さんの声であろう、「鳩の方も、この人間の多さにびっくりしているよ」というふうに返していた。 親子のちょっとした会話の中に、大事な子育ての姿を見た思いがした。
本殿での参拝は、山手線のラッシュのように、押し合い圧し合いばかりで、ぶつかることも厭わない人々は、何のためお参りに来ているのであろうかと、余計な事を考えてしまった。
参詣を終えた後は、門前のパティオ大門へ。 名だたる店が集まった一角だが、かんてんぱぱ以外に興味が持てる店はなかった。
3時過ぎの「妙高」に乗ったら、意外に混んでおり、朝のうち雪が舞っていた黒姫に着くと、青空が見え積もった雪がさらに薄くなっているようにも思えた。
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