昨日は当初から予定していたクラヴサン・コンサートと黒岩比佐子さんの講演会が重なり、私と家内がそれぞれに別れて出かけることになった。 コンサート会場は代々木公園近くで小田急線・代々木八幡駅を降りたがオノボリさんにとって案内図があっても会場を探すのは至難の業であった。 でも、運良く自転車に乗ったお巡りさんが通りかかり聞くと、全く逆の方向に歩いていたのであった。
それでも会場の白寿ホールには開場時間まで着くことができ入場すると、やはり聴衆は女性が多かったです。 クラシック、それもクラヴサンという耳慣れない楽器だと関心を持たれる方が少ないのかもしれません。 また、演奏の直前まで、そして途中の休憩の時間にも調律師の方がながく調律を行っていましたが、もともとクラヴサンは温度や湿度の影響を大きく受ける楽器だそうです。
一部の前半は初期バロック音楽で、金属的な音色なのに意外に静かで優しく聞くことが出来ましたが、後半のバロック後期の曲は賑やかというか、技巧をこれでもかと聞かせるような演奏だと感じられました。 そして二部では四国遍路をイメージしてダミアンさんが作曲した曲を4曲演奏され、時折日本情緒が感じられるものでした。
二部に演奏された曲は、1992年にリリースしたCDを復刻して、「土佐路律奏心旅」というタイトルで発売したCDに収録されているものでした。 家に帰ってから再び聞きましたが、金属的な音なのであまりボリュームを上げないで、静かな状態で聞いていると、情景がじわじわと感じられてくるように感じられました。 時折、歌いたくなるような旋律もあって、オルガンとはまた異なった音感でした。(CDは女子パウロ会オンラインショップに掲載されています)
黒岩比佐子さんの講演会は、「パンとペン 社会主義者・堺利彦と売文社の闘い」と題した著作の記念講演会であったそうで、明治時代の官僚は法外な俸給を得ていたとか、幸徳秋水らの大逆事件で11名が刑死したが、実際には作られた事件で冤罪の要素が限りなく強いらしいとか、2時間にわたって熱のこもった黒岩さんのお話しが聞けたとのことでした。 明治時代から公権力が思うままに市民を痛みつけてきた構図があったんですね。 明治維新の意味、その功罪をあらためて理解する必要があるように感じました。
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