真夏の暑さとともにやって来るのが、反戦と反核の催し物である。 悲惨な戦禍に未曾有の苦しみを味わった同胞は多いのだが、戦後の日本国は、手厚い軍人恩給や靖国神社など軍人への思いを篤くするも、戦禍に命を失った市民には何の補償も、かける言葉すらない。
この時期は、そんな憤りを濃くする季節でもある。 丸木位里・俊さん共同制作による原爆の図については、何らかの形で多くの人が見、記憶に留めていると思うが、その反面、怖ろしいもの、忌み嫌う光景という潜在的な想いも宿しているであろう。 それだけ広島や長崎の原爆被害は想像を絶する現場であったということだ。 (東京や大阪の空襲、沖縄上陸戦しかり)
かくいう自分も作品に真剣に直面したことは殆どない。 地獄絵というか阿鼻叫喚というのか、あの恐ろしさにその場を去りたい思いにかられてしまうからである。
そんな、原爆の図 丸木美術館からニュースが届いた。
来月6日に、「被爆63年 ひろしま忌」という催し物があり、そこで善光寺特行坊の若麻績敬史(わかおみ・たけし)住職の講演があるとのこと。
タイトルは、「祈りの力」。
去る4月26日に「チベット族・漢族犠牲者の善光寺法要」に出たのだが、あの本堂で挨拶をされたのが、この若麻績住職ではなかったかと思った次第である。 短い挨拶ではあったが、慈愛に満ちた言葉をチベットの方々へかけておられた。 挨拶の内容までは覚えていないが、その時の感慨は今でも残り、丸木美術館のこのニュースで再び気持ちを新にしたのであった。 そして、略歴を見たら、高校時代にキリスト教(カトリック)の学び舎におられたと、広いお心はこういうことからも容易に分かった。
開催場所が、埼玉県東松山市なのでたぶん当日参加はできないのでお話をうかがえないが、善光寺で聞ける時にはぜひうかがいたい。
なお、原爆の図のについては、東京都文京区・文京シビックセンター(7/30~8/2)、長野県松本市浅間温泉・神宮寺(8/1~8)で展示されるようだ。 神宮寺については、かなり昔高橋住職が南太平洋に眠る戦没者のお骨を採取されている姿を見て、こちらの墓苑に世話になろうかとまで思い何回か訪ねたことがあった。
今日の暦から : 夏の風邪ヒキ過労から
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