会場のウエルシティ長野(長野厚生年金会館)というのは長野駅東口にあるということだが、延々と歩く。 これも厚生年金資金で建てられた建物であるのか、駅から歩いて15分ほどの距離で、通常であればこんなに遠い場所には建てないであろう。
講演は、日本に古来から続いていた「里」がどういうものであったか、「里」がどういう形で壊れてしまったか、そして現代に於いて「里」の復活がどんなに意義のあるものであるか、ということを平易に説明されたもので、大家族の中で「生と死」が当たり前のように隣り合った生活の中で山の恵みを与えてくれる神様(自然)を崇めていたムラを崩壊させ、明治維新後の国家神道へと進む中で、現代の数字だけで管理される社会を作り上げてしまったと話された。
サブプライムローンに代表されるように、無から発生させた自転車操業的証券投資が現代の経済を崩しているとも説く。 食糧自給率の問題や、秋葉原での殺傷事件などは、個の存在がなくなり数字だけで価値判断される社会への警鐘であり、そういった現代病は「里」を崩壊させた結果であり、これらを治す方策の一つが「里」の再生であると話されていた。
内山さんは、東京と群馬県上野村での二重生活をされていると、東京へは「行く」、上野村へは「帰る」という気持ちでおられるとのこと。 1時間半ほどのお話を聞いて信濃町へ戻って考えた時、町内には色々なプロジェクトや動きがあるが、こういう根本的な理念がない(と思う)所に、この町の将来に陰を落としているように感じられた。
会場で、「信州・戦争展」というチラシをいただいたら、信濃町のとある風景が載っていた。 明日はまた長野へ出かけなければいけない。
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