今日の信濃毎日新聞サイトに、『長野以北在来線、「しなの鉄道」が妙高高原まで 検討委が基本案決定』という記事が掲載されていました。 それによると長野県民の利便性を考慮し、長野・妙高高原間で「しなの鉄道」を延伸させると基本案が決まった由。 そうなると妙高高原・直江津間は廃止区間になってしまうのか、関山や新井へ行く手立てがなくなってしまうことになります。
でも、開業後30年後の収支予測は最大148億円の赤字。 信濃町の広報誌「しなの」の平成20年8月号では、「並行在来線存続に向けた取り組み」を特集しているのですが、こちらの記事によると、やはり30年で累積赤字171億、初期投資なしでも48億の赤字見込みとあります。 この赤字はどこが負担するのでしょうか? 結局、沿線市町村、つまりは地域住民が負うということなのでしょう。
国鉄民営化によりかつてのツケを清算事業団に押し付け、その負債も結局どこへいったのか国民には何も知らされず、JR各社は民間企業として潤っているようです。
3年後には長野新幹線は北陸新幹線に変わってしまい、長野は新幹線の一停車駅になってしまいそうです。 結局、政治家や官僚が民営化による役得という恩恵に預かるだけで、ローカル列車の負債は市町村に負わせることで終わってしまうのでしょう。 地域住民に重い借金を担わせるだけの国鉄や郵政の民営化は、富む首都圏をいっそう太らせ、貧しい地方は捨てておくというのが国(政治家と官僚)の考え(政策)だと思うのです。
東北新幹線の新しい「はやぶさ」などにときめくのもいいのですが、あの速くて夢のような列車の陰に、取り残されている市町村があることをもっと考える必要があります。 長野県と新潟県にまたがった関係市町村が集まり「並行在来線沿線地域対策協議会」が組織されたようですが、具体的な活動はされているのでしょうか? ネット検索で、「上越新幹線 直行特急早期実現期成同盟会」というページを見つけました。 産廃問題といい、この在来線問題といい、新潟県の市町村の方が活発に動いているように思われてしまいました。
先日、朝の信越線に乗りましたが、直江津から来た列車は空いていて、黒姫駅、そして古間駅でかなり席は埋まり、牟礼でホームに溢れるばかりの学生と通勤客の数に驚きました。 次の列車は1時間後でしょうから、一番混む時間帯であったのでしょう。 朝晩の乗客数はそれなりにあるのでしょうが、やはり日中の乗客をどうやって増やすかというのが赤字解消に向けての一番の課題なのでしょう。
一昨日の朝はマイナス11度を下るような気温で、車内の窓は拭いた側から曇って、車内から我が家の方向にシャッターを切ろうとしたのですが、どこがそうなのか分からない写真になってしまいました。
2 件のコメント:
始めまして。
妙高は、昔スキーで行ったことがあります。
また数年前に野尻湖へ信越本線で行ったことがありますが、隔世の間を感じてしまいました。
ローカル線になったのは仕方ないものの安易に経営分離するのは違和感を覚えますね。
特急あさまがない今は、特急しなの(名古屋―長野)を直江津方面まで延伸するべきではと個人的には思います。いっそ、JR東海に引き継がせる方がいいかもしれませんね。
ここがいろんな議論の場になれば幸いです。
お訪ね下さり有難うございます。
週末になると上野から特急あさまの最終電車で黒姫にたどりついていた頃が大変懐かしいです。
冬は外国人のスキーヤーもたくさん降りて、シュプール号の乗客を待つバスも駅前に並んでいましたが、現在は終電で下りるスキーヤーはほとんど無く、迎えるペンションの車も少なくて実に寂しい限りです。
特急しなのの延伸は難しいかもしれません。 現在長野から直江津方面へ走っている車両はほとんど3輌で(旧あさまの車両を使った6輌編成もありますが)日中はがら空き状態。 妙高高原から先は特に乗客が少なくなるようですので、しなの鉄道を延伸させても妙高高原までのようです。 妙高市や上越市など新潟県側の動きについても関心を持つ必要があるように感じます。
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