古今亭志ん生という名を聞いたら、落語の名人だという程度は誰でも分かるであろう。 志ん生さんは、1964年に紫綬褒章を受賞し、1973年(昭和43年)に亡くなられてから、早30年以上の年月が経っているが、ラジオから流れていた声は自分の頭の隅に今でも残っている。
志ん生さんは、空襲の時でも酒を放さなかったくらいの大酒のみだったらしいが、83歳まで存命であった由。 同じように名人の域に達していながら、あまり酒を飲まなかったらしい、息子さんの金原亭馬生そして古今亭志ん朝さんはともに早逝されてしまっている。
今回、志ん生さんの長女である美濃部美津子さんという方が、志ん生・馬生・志ん朝さんの三人を思い出して書かれた、「三人噺」という本を読んだ。
美津子さんが、両親や弟達をいつくしみながら、昔を思い出してそれぞれの人柄を描いており、東京の下町風景を垣間見るような記述もあって、読後感がさわやかなものになっていた。
本の巻頭に写真が掲載されているのだが、冒頭の大正十一年に撮ったという志ん生さん夫婦の奥様の顔が、どことなく池波志乃に似ているように思えるが、孫である以上当然なのであろう。
志ん生と馬生のテープが手元にあったので、それぞれの出囃子と噺の一部を残そう。
��.志ん生・黄金餅
��.馬生・船徳
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