いよいよ6月となった。 信濃町ではタケノコ採りの話題が下旬近くまで続くことになろうが、当方は初物をすでに頂いているので春の山菜採りはとうに終えてしまったと思っている。 善光寺御開帳も昨日で終わり、信濃毎日新聞は4月5日から57日間の参拝者数673万人と伝えているが、この期間当方も2度境内に入ったので、その数値の中に含まれているのであろう。 それにしても参拝者数をどうやってカウントするのだろうか? お賽銭の数?
さて、その善光寺御開帳にあわせ開かれた「大チベット祭」に出かけたと以前に記したが、善光寺山門近くにある西方寺ではチベットの民芸品の販売や書籍案内、組紐実演などが庫裏で行われていた。 飾り物や衣服のことはよく分からず、数種類のCDに興味を持ったのだが、試聴できず説明もないので購入決断に至らず、唯一、「祈りの響き - ダライ・ラマ法王14世」というCDを買った。
私がダライ・ラマ14世に出会った(と言うか、公演会に出席した)のは、2000年4月14日の舞浜であった。 ディズニーランド駐車場に近いNKホールという会場であったと思うが、ベルリンの壁崩壊後の世界情勢が未だ混沌としていた時期で、法王の日本訪問もいろいろ取りざたされていた。 そのため会場の警備は厳しく、入口には空港で見られるようなセキュリティー装置があり、バッグをあけて録音機材やカメラの有無も確認し預かっていた。
講演の内容は仏教や悟りについてであったが、通訳が難しいのであろうか日本語説明が十分でなく理解に苦しんだ。 しかし法王自身は好好爺という感じで人懐っこく、スイーツ(飴玉)が好きだと、また法王でさえ煩悩に苦しんでいると仰っていた。 この時はじめて法王の読経(マントラ)を聞いたが、お腹に染み渡るような、一種眠くなるような、良い心地を感じた。
終演後、熱狂的なファン(信者?)は法王が座った椅子などなどに触れたいと舞台に迫っていたことを今でも思い出す。
本CDは、チベットの風の音から法王の読経(マントラ)へと移り、「天、地、響、水、風」という5つのパートに分かれている。 ブックレットは、「2000年、ダライ・ラマ法王14世来日公演で、私達は法王の読経を拝聴する体験を得ました。その読経は法王御自身の持つ大きな人間的魅力とでもいったもので、その意味を越えて私達を体感的な快い世界へ誘ったのでした。」という説明の下りからはじまっているが、9年前に自分が実に感じた通りの記述なのであった。 そしてダライ・ラマ語録というのか、法王が説く「世界平和」へのメッセージが記載されている。
- 愛と思いやり
- あなたの敵
- 幸せになる
- ゆるす心
- 今の時代
- わかちあう心
- 利他
本CDの音源を記載するわけにはいかないが、以前法王のマントラを吹き込んだCDを入手したことがあり、そのCDには「販売するのではなく、贈呈して下さい」と、マントラの意味を記したリーフレットが添付されていた。 そこで、その音源の始めの部分のみここにリンクしてみた。 試聴されて全部お聴きなりたい場合は、CD音源+リーフレットをアーカイブしたZIPファイル(容量33Mb)のダウンロード方法をお知らせしますのでメール(右サイド記載)願います。
なお、昨年のチベット騒動に関して中国政府は複数のチベット人に死刑判決を下した由。 こういった事実にも多くの日本人が目を向けてほしいと切に願う。 このようにチベット民族そして古からのチベット信仰を両肩に担った法王は宗教者そして指導者として稀有な人物だと思うし、実に観音菩薩そのものだという気にもなる。
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