今日、黒姫山麓で採れたタケノコが届いた。 既に初物は頂いているし、タケノコ採りの苦労は分かっているつもりなので、こんなに大量に頂くと恐縮してしまう。 早速、お礼の電話を入れると、「たまたま余ったから」と控えた言葉が返って来た。 その気持ちに感謝し、夕食は天ぷらか味噌汁か、はたまたタケノコご飯か、美味しく頂くことにしよう。
さて、常住場所では、梅雨を前にして紫陽花の開花が聞こえている。 そこで昨日は良い天気に誘われ、鎌倉のあじさい寺を訪ねた。 鎌倉のあじさい寺といえば、北鎌倉にある明月院が有名だが、この時期はたいそうな人出で写真を撮る状況にないので、ここ数年訪ねたことはない。
もっぱら長谷界隈が中心で、昨日は成就院と光則寺を訪ねた。 他に長谷寺や御霊神社もあるが今回は省略し、極楽寺は、門前のアジサイはほとんど咲いておらず境内での撮影ができないので訪ねない。
全体としては時期が少し早かった。 成就院の階段脇の花は時期であればふっくらとした花と、遠くに由比ガ浜の海岸が楽しめるのだが、開いた花はわずかであった。 光則寺のアジサイはとにかく種類が多く覚えきれないほどである。 そのためか手製の境内図と花名を記した印刷物が置かれてある。 以前に訪ねた時、住職の奥さんであったと思うが、新種が見つかると苗を持って来て下さる方がいるらしく、こんなにも増えてしまったと仰っていた。
成就院もそうだが、光則寺の紫陽花の開花を最近NHKが放送したらしく、以前訪ねた時と比べると年を経る毎に花を愛でる人だけでなくカメラマンも増えて来ているように感じた。 今回数ある中で覚えたのは、八重のドクダミとエイザンスミレ(たぶん)であった。
それにしても久しぶりに鎌倉の町中を歩いて空き地が増えているのに気がついた。 観光地化した町に嫌気がさしたのか、はたまた世代交代の中で遺産分割や納税のため家屋を売却してしまったのか、虫食いのように永く住んでいたであろう住民が去ってしまったようである。 まず鎌倉ホテルが無くなっていたし、建売住宅用の土地が散見されたり、葬儀場が出来ていたりで、半世紀前の鎌倉を知る身としては、自分の幼い時代へ戻る手立てがなくなったように感じられた。
光則寺の花々を楽しんで帰りがけた所で悲しい場面に遭遇してしまった。 次の写真はエイザンスミレという名であったと思うが、1cmにもみたない小さな可愛らしい花で形がウサギに似ているのでよく観察してほしいと拡大鏡が置いてあった。 しかし、奥の土牢を見て戻ってきたらその拡大鏡が無くなっていたのである。 そして山門を出る際花々の維持に100円の芳志をお願いしたいという表示を無視して入って行く人がいた。 綺麗な花々の中に醜い心の存在が具間見え、町並みの風景と共に残念な思いをした鎌倉行きであった。
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