今日は「父の日」だそうだ。 そうえいば、どこかのテレビ番組で、普段のお父さんに点数を付けるとしたら○○点だとか、また父の日のプレゼントでデパートの特設売場でよく出る商品を紹介していた。
自分が育ったのは半世紀前の、敗戦後間もない時期で、質実剛健をモットーとするような家風が吹き荒れ、家庭内でプレゼントをするような習慣は全くなく、山から小枝を集め風呂の焚きつけにし、畑で麦や野菜を育て、小遣いなどなく学用品など真に必要な物だけを買ってもらっていた。 そのため大人になったら、社会人になったら、何々ができるだろうと期待し、その段になるとやや浪費癖がついてしまったようにも思う。
しかし、いざ自分が家庭を持つ頃になると、限られた収入ではなかなか思うようにはいかない。 しかも我が家には女の子がいなかったため家族関係はある意味ではさっぱりしたもので、サンタさんが実在しないことが分かってからはプレゼントという物はあまりなかった。 その代わり幼児時期には情操教育の観点から随分と良い絵本や玩具を与えていた。
そんな自分の家庭であったが、今思うと「あんなこと、こんなこと」をして居れば、もっと良い教育ができたのではと反省することが多い。 しかし、子供達が独立しそれぞれが家庭を持つと、今度はお嫁さんが気遣いしてくれ、母の日・父の日などに声をかけてくれる。 そんな時、ふり返って自分の両親には何もして来なかったと、今になって「感謝」の気持ちをもっと表していればと省りみることも多い。 今日は、「孝行したい時には親は無し」という言葉が実感される日でもある。
お嫁さんのおかげで息子たちも我々を色々気にかけてくれるようになった。 気にかけてもらい、心配することや気に病むようなことがないのは、我々にとって幸せなのかもしれない。 我々が生きて来たように、若い人たちもこれから子育てや家庭内の諸事、色々考え悩み人生の晩年まであれこれ荒波を越えて行くのであろう。 どんな時でも、常に穏やかな心で過ごしてもらえることだけを願いたい。 彼らに平穏や安然があれば他に希むものはない。
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