10日前から山口県庁前で、10代を中心とする若者達が集まり、中国電力が計画している上関原発の工事中止を求めるハンガーストライキを行っていると、メーリングリストやブログなどから知らされている。 どのような主旨で行っているのか、また原発計画に抗する具体的な内容が分からないものの、若者達が意識を持って動いている姿には心強いものを感じた。 間違っても ”近頃の若者は.....”などという言葉を吐いてはならない。 昨秋から実施されて来た、小沢一郎氏に対する検察審査会を糾弾するデモなど、実に微力な活動ではあるが、一人でも意識の掘り起こしをするためには大切な活動だと思う。
国の強い経済力が国民の生活を守るものであり、経済の根幹はエネルギー、特に電気に寄る所が大きく、水力や火力のみならず原子力による発電に頼りたいという考えは理解できる。 ただ、現実の原子力発電所の運営状態を見聞きすると、必ずしも安全な状況にはなく、設備の不備ばかりか、下請け作業員が劣悪な労働環境下で働いているとも聞く。 しかも、冷却水として大量の海水を利用するため、近辺の海水温度が異常に上がってしまい、魚が獲れなくなるなど漁業資源の枯渇を招くことになる。 実際に近海漁業では食べていけないと話している漁師がいると聞いたことがある。 また、煙突や冷却水から放射性物質が排出され、それが微量であったとしても体内に蓄積されれば、癌などの病気を引き起こす要因にもなる。 さらに、使い終わった燃料が安全な状態になるには500年以上もかかるらしく、その一時保管場所が青森県六ヶ所村となっているが最終的な保管場所はまだ国が決定していない。 日本は地震国であり、地殻変動により放射性物質が表に出て来る可能性だってある。
昨年12月31日の青森新聞には、『核のごみ、「トイレなきマンション」状態 青森・六ヶ所』という記事が掲載されていた。 本記事では国民に原発に対するアレルギーがあると記しているが、アレルギーではなくあってはならない物だという認識が欲しい。
日本の将来へツケというか禍根になりそうな物質を多量に残していくということは、今生きている我々にとって非常に無責任な所作であると言わざるを得ない。 原子力行政を決める官僚や電力会社の役員などは、原子力発電はクリーンで安全だと本当に信じているのであろうか? そして事故発生の場合の責任を取ってくれるのであろうか? そんなことはまずあるまい。 これまでの色々な事故を見ていると、結局は被害者自身の泣き寝入りで終わっており、手あつい補償などが図られることは決してない。
日本のこれまでの政権を見ていると、現政権のように脈絡のない酷い政治が行われる時に限って、大きな災害があるそうだ。 神戸淡路大震災の時は自民党が社会党などと連立を組み、社会党党首が総理大臣になったが、社会党はそれまでの方針を180度変えてしまい、結局は社会党凋落への道を自ら作ったのであった。 現在の菅政権はアメリカのいいなりの上に、次には自民党右派というべき前原が控えている。 喜ぶのは公明党ぐらいのものであろう。
とにかく大きな災害、特に原発施設にかかわった事故は決して起きてほしくない。 今後も若者達の動きを支えるべく注視して行きたい。 彼らは毎日携帯電話でブログ投稿し近況を伝えているようである。
当ブログでもしばしば原発を話題にしたが、その主なものは次項であった。
・2010年10月15日 中国電力が汚水を田ノ浦に流す
・2010年 6月 7日 「ミツバチの羽音と地球の回転」を観る
・2008年11月 1日 「六ヶ所ラプソディー」を観る
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