手元に「信州の旅」という小冊子が2冊ある。 松本にある信州の旅社が発行する季刊誌のようだが、ネット検索してもヒットするものがなく詳細はよく分からない。
この2冊は、1994年発行のものだから17年も昔のもので、すでに他界されてしまったが大久保地区に住んでおられたSさんからかなり昔に頂いたもので、Sさんのお名前は本冊子の記事の中にも記されていた。
野尻湖畔には神山国際村という別荘地がありますが、ここは軽井沢の騒がしい別荘地を嫌い湖のある森で過ごしたいという外人宣教師たちが集まって大正11年(1922年)に作られました。 その外人村建設によって野尻湖が脚光を浴びると同時に、地元民も経済効果の一手段として力を入れるようになったようです。
しかし、そこには前哨戦があったようで、士族であった津久井しげもと(漢字は本文を参照されたし)という人が事業として別荘開発を考えたのでしょう、野尻(宿)の小松屋旅館に泊まりながら対岸まで資材を運んで自身の別荘を建てたと、それは大正8年であったとのことです。 野尻湖畔における別荘の第一号のようですが、昭和20年頃の大雪で倒壊してしまい、建てられた場所についての記述はありません。 ただ砂間という所にレイクサイトホテルがあって、それを昭和30年頃に小説家の伊藤整が購入したそうで、現在はその跡形もなく藪になっていますが、伊藤整別荘地跡と地元での会話の中には出て来る所があります。 その土地の傍にその津久井しげもと氏を顕彰する碑があるとのことです。
その別荘に関わった状況がこの2冊に記述されているのでした。 17年前の記事ですので、中に記されている方々の多くは他界されていることでしょう。
野尻湖開発事始め(下) 1頁目 2頁目 3頁目 4頁目 5頁目
0 件のコメント:
コメントを投稿