福島原発現地対策本部長が19日から体調を崩し入院していたが、政府は何の対策も取らず公表もしていなかった由。 10日以上も本部長不在のままにしておく、菅内閣ってどうなっているんでしょう? ここ数日内閣不信任案が取りざたされているようですが、内閣総辞職であっても、衆議院解散であっても、震災被災者の救援や福島原発の抜本的解決はさらに遠のくことでしょう。
漢字も空気も読めなかった麻生太郎に、「菅直人は極めて稚拙であった」と言われるようでは、それこそお仕舞いでしょう。
さて、昨日は、神奈川近代文学館で開かれている「遠藤周作展」、横浜赤レンガ倉庫で開かれている「戦没画学生『祈りの絵』展」へ出かけて来ました。
以前、軽井沢高原文庫でも遠藤周作の企画展があったように記憶しています。 そして、3年前に長崎・外海(そとめ)にある遠藤周作文学館をたずね、その生涯の活躍については見てはいましたが、「沈黙から深い河まで」という彼の著作を中心にした展示を見たのは今回初めてでした。 なかなか内容の濃いもので、見終わるのに2時間以上かかってしまいました。
これまでのキリスト教の布教は、片や聖書、片や剣と言われるように、植民地政策という一面もありました。 そして父と子という父権的な要素が色濃いものでした。 しかし、遠藤は、母親がわが子を慈しむような、母性愛的な面をキリストの中に見出したというのです。 それは観音様のような存在と共通するものがあるのかもしれません。 また遠藤は、既存宗教は富士山を登るようなもので、それぞれ登る山道は異なるが、目指すのは一つの同じ頂上であると言うのです。 彼のキリスト教はかつてのキリシタンと同じように、日本という国に土着化したものかもしれません。 数十年ぶりに「沈黙」や「深い河」を読みなおしてみようかなという気持ちにさせられました。
今回の展示を主幹されたらしい富岡幸一郎という方の巻頭言などに新しい発想があり感じるものがありましたが、ネット検索したら徹底的な保守主義者である西部邁に通ずる思想の持ち主らしく、今はちょっと数歩退いていたい対手という認識でいます。
バラやツツジの花が終わってしまった港の見える丘公園で、持参のお握りで昼食を済ませ、一路レンガ倉庫へとウォーキング。 レンガ倉庫1号館3階で開かれている、上田の「無言館」所蔵作品による「戦没画学生『祈りの絵』展」を見ました。 初めて見る作品が多かったですが、画学生の追憶をからめた説明が少なかったので、「見ました」で終わってしまったような感じでした。
館主である窪島誠一郎さんが受付に控えておられ、購入した書籍にサインをしてくださいましたが、いつも伏し目がちで思索中ではないかと思われる風貌に、今回も声をかけることができませんでした。
先日、長野で見たドキュメンタリー映画「無言館」が新宿・武蔵野館で現在公開されているとのことです。
最後に、展示会場へ向かうかたわらで撮った写真です。 半世紀昔の横浜山手を知る身としては、隔世の感というより、昔の良さが全く感じられないという想いでした。 Bluff Hospitalやセントジョゼフカレッジはとうの昔になくなり、サンモールは今はあるのかな? 雙葉学園はありますね。 横浜女子商業は中央大学横浜山手中高等学校に名前が変わってました。 共立学園はそのままですね。 外人の居宅の多くが、教会やフェリス女学院の付属建物、また法人の所有にもなっているようです。 藤山愛一郎の本宅か二号さんの家があった場所の家もなくなってしまったようです。 外人墓地の真ん前に消防署があったことを知る人は殆どいないでしょうね。
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