小中学生時代の勉強で、音楽とか図画という教科が、先天的なのであろう一番苦手であったが、その理屈とか方式とか習熟するためのノウハウを身につけないまま卒業してしまった。
戸隠の鏡池へ行くと、よく壮年の方々がキャンバスを置いて、周辺の風景を描かれている姿を見るが、自分にはない才能を持っておられるようで、真にうらやましく思う。
音楽については、ローハイドとかララミー牧場といった輸入テレビ映画の影響であろう、ウエスタンに興味を持ちバンジョーを習いたかったが、小遣いがない年頃で諦め、所帯を持ってからは、ハモンドオルガンを購入し教室へ通った。 しかし、教室へ通ってくるのは子供か女性が主で、オジサンはいない。 そのうち毎週の予習についていけずに諦めてしまった。
そんな音楽人生なのだが、聴く方は才能に関係ないので、好みのジャンルのCDを集めたり、オーディオ機器を種々選んできたりした。 未だ、専用のオーディオルームを持てないのが残念だが、多額な費用がかかるのでこれは諦めざるをえない。
さて、音を奏でる楽器は色々あるが、自分が好きな音色のものをあげると、ピアノ、ギター、チェロ、フルート、サックス、尺八、ティンパイプなどである。
昨日は台風もどきの風雨の中、ご近所に気兼ねせず、音量を上げてピアノ曲を聴いてみた。
ピアノ曲といえば、クラッシクではショパンの小品が思い出されるが、まず聞いたのがウインダムヒル・レーベルである
ジョージ・ウインストンのピアノソロであった。 ゆっくりとした心静かになる曲だが、ヒーリングミュージックに類するこれらの曲は、喫茶店などのバックグランドにはいいが、家で聞くにはあまり面白くないかもしれない。
次に聞いたのが、
Keiko Matsui(松居慶子)のDeep Blue。 所謂、スムースジャズと呼ばれる彼女の曲はコンテンポラリーというか都会風だ。 ウキウキと歌いたくなるようなフレーズもあって楽しい。 ご主人の和さんがプロデュースし、一緒に出されたCDは、IN A MIRROR , Compositions ,Deep Bule solo piano version , Spring Selection , The Ring , Wild Flowerなど数限りない。
そしてサイトを見ているなかで、
ご主人の和さんは尺八の演奏をされCDも出されている由。 お子さんを日本で育て、ニューヨークを中心に海外ツアーもされ、さらに子供教育に関した出版もされていると、ご夫婦共に多才な方々である。
そして、3つ目のアルバムは、ジョン・ルイスのThe Garden of Delight。 ジョンルイスは、ジャズ界で一世を風靡したMJQ(Modern Jazz Quartett)のメンバーで、解散後にバッハの曲をソロで演奏したり、奥さんのチェンバロと共演したCDなどもリリースしてきた。 彼のCDは殆ど手に入れたが、残念ながら、その生演奏を聴く機会はもうなく、良い音源の曲がリリースされるようなら手に入れようと思っている。
CD棚には、Liz&Tim Story , Kevin Kern , Billy Childs 他などのピアノプレイヤーのものもある。 日本人のプレイヤーだと、古いほうでは、秋吉(穐吉)敏子とか、若手では、
上原ひろみがいるが、なかなかそこまで手を広げられないでいる。
松居和さんが尺八をふくと知ったが、古い所では山本邦山がジャズと尺八の融合を図ったのは有名で、最近では
藤原道山がジャンルは異なるが若々しい演奏を聞かせてくれている。 そんな中、アメリカ人の尺八演奏家がいると初めて知った。 その名は、
ジョン・海山・ネプチューン。 またCD棚のアルバムが増えそうである。
��10/8追加)
昨日、こんなエントリーを書いたら、秋吉敏子が、日本人としては初めての "米・国立芸術基金(NEA)ジャズマスターズ賞を受賞した" というニュースが流れた。 半世紀にわたる活動が評価されたのだろうが、日本人にとって大変嬉しいことだし、後に続くミュージシャンにとっても大変な励みになるのではと思った。