昨年から待ちに待った衆議院議員選挙が本日公示された。 といっても地方選挙と違い選挙カーが家の周りに来て巨大音を鳴らして立候補者名を連呼するわけでもないので、その実感はあまり沸いて来ない。
さて、この十数年の政治や経済、社会を思い起こしてみても、良いことが一つも浮かんで来ない。 日本中がバブルに湧いた時代を分析し、その責を糾弾することは難しいと思うが、国内の不良債権処理にあたって、日本の資産を海外の企業や投資家に二束三文で売却してしまったのは頷けない。 そして、郵政や道路公団などを無理やり民営化させ、政治家や経済界がその国民のための資産を手中に納め、自由に使えるようにしてしまった。 また、経済界と政治家は、日本の雇用形態を完全に壊し、労働力を安く自由に使える雇用の仕組みを作ってしまい、その欠陥が昨年来の派遣労働者の生活実態として露呈されて来た。 さらに、医療体制や年金問題など社会保障制度の不備も顕在化し、その解決の道のりは遠そうである。
そういうふうに見て来ると、この十数年の政治を担って来た政府与党(自民党と公明党)は、真に国民のための政治を行って来たとは到底思えない。 時の総理大臣を思い出してみよう。 森喜郎、小泉純一郎、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎。 日本の資産をアメリカへ売り渡し、ごく一部の企業人を儲けさせる仕組みを作るなど、今の日本を悪くさせた一番の張本人は小泉純一郎(と竹中平蔵など)だが、どの顔を思い出しても、能力や知恵に欠け、日本人として実に情けない。 「日本は天皇を中心とした神の国」と発言した森は、日本や韓国などの歴史を何も学んでいないことの現れである。 安倍、福田にいたっては職場放棄。 麻生太郎は、漢字を読み間違えてしまったと釈明している側から再び誤読を繰り返す。(←水面) 最高学府で何を学んで来たのだろう。 小学生に、きちんと勉強しないと大人になって、他人に笑われるような人になってしまうと諭す、良い見本のようだ。
投票日は30日。 責任力の無い自民党、学会員の生活を守り抜く公明党、荒唐無稽な幸福実現党は全くの問題外。 その他の中からじっくりと考えよう。 そして、投票日には最高裁判所判事の信認投票もあり、これも大事な投票行為である。 どだい判事の略歴を示されても、一般国民には良い悪いの判断が出来ずに、無表示のまま投票箱に用紙を入れることが多いであろう。 しかし、無記名、無表示は信認したことになる。
今の日本の司法制度を思い起こしてみよう。 国の権力は集中・濫用を防ぎ相互に牽制し合うため、立法、行政、司法と三権に分かれている。 そして一番大事なのが(というか最後の砦が)司法なのだが、日本の司法制度はご都合主義というか国民に目をむけた態勢とはなっていない。 つまり現政治体制を側面からバックアップするための組織に成り下がっている。 それは裁判所ばかりでなく検察も警察も同様で、不可解な事件が発生すると、事件の鍵を握る人物が自殺と称して消えてしまう。 これなどは官憲が介在しているであろうと容易に想像される。 昨今、司法の信頼性を得るため裁判員制度が始まったが、思想信条のない一般人が裁判に関わって何が出きると云うのだろう。 検事や裁判官の言質に振り回された判断しか出来ない。 万一、自分が裁判員に選ばれるようなことがあったら、罰金を払ってでも拒否するつもりでいる。 それより司法関係者がそれぞれの立場でもっと研鑽し、より良い司法制度を確立すべきである。 その一つに冤罪を防ぐための、捜査段階でのビデオ撮影がある。 現役を引退した裁判官の多くが自分が出した判決が間違っていたのではないかと感じていると回答しているとのこと。
要点がボケてしまったが、とにかく日本の司法制度は不備だらけで、その頂点に最高裁判所判事がいるわけだ。 従い、現判事にNOを突きつけることで、彼らが熟考する機会にしてほしいと願うのである。 きくちゆみさんの今日のブログには、「平和のための国民審査 : 竹内バッテン(X) !」という記事があり、竹内判事は、外務官僚出身で違憲判決(名古屋高裁)が出た自衛隊のイラク派兵をすすめた責任者(張本人)であった由。 「そんなの関係ねえ」と田母神ばりに、ごり押しを進める、貧相な思考を持つ人物が判事だとは呆れてしまう。 投票日まで12日。 有権者がそんな日本の政治や司法の実態をよく考え、次の時代を担い負託できる人物を投票所で選んでくれるよう切に願うものである。
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