畑の隅で毎年種がこぼれて育っているコスモスがやっと花を咲かせています。 咲いては朽ちて別の花芽がつくという繰り返しですが、秋風にゆらゆらしている様は、暑い夏もそろそろ終わりだと教えてくれているように思えます。
さて、最近あまり聞かなくなった言葉に「良妻賢母」があります。 何か古色蒼然とした雰囲気があり、四文字熟語のクイズの時ぐらいしか会話の中では出てこない言葉のようですが、やはり含蓄のある言葉だと思われます。
最近、NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」という番組がたいそうな高い視聴率になっているそうで、ある時隣家で観させてもらいましたが、昭和時代の懐かしい庶民生活が具間見えると同時に、主人公から醸し出される「良妻賢母」的雰囲気が大変好ましく、そこに家族の温かさを感じるので、多くの視聴者に好まれているのではないかと思いました。 家族はまず夫婦が基本ですが、お互いに思いやること、そして子育ての中心は「お母さん」であることの認識が大事です。 妻の夫を大事に思う気持ち、母として子供への愛しい眼差し、何者にも変えがたいという心情、そういうものが健やかな家庭を作っていくのでしょう。
「良妻賢母」に相対する言葉がないかと思いついたのが、「悪妻は百年の不作」。 悪妻をどういうふうに定義つけて良いか分かりませんが、思慮分別がない、思いやりがない、自己主張が強い、感謝の心がない、主人を大事に思う気持ちがない、等でしょうか?
電車の中やデパートなどで、泣き叫んでいる子供を放ったらかしにしたり、訳も聞かずにヒステリックに怒る母親がいます。 公の場で菓子類を子供に与えてご機嫌うかがいをしたり、騒ぐ子供を諭すこともできない母親もこの範疇に入るのでしょう。 毎日毎日の食事の工夫もせず、スーパーの惣菜やコンビニ弁当などで食事を済ませ、また親や縁者からの頂きもので済ませる妻も、「悪妻」の類と言えるでしょう。
我々が育った時代は、とにかく学校を出て早く親の干渉のない生活を願ったものですが、今は親の収入を頼りにいつまでも同居を続けたり、近くに住んで親の厄介になる若者が多く、そういう子供をパラサイト・シングルというそうです。 更に、結婚した娘を孫も含め実家に帰させる親も多くいるそうです。 親が娘を甘やかしているんですね。
何かが間違っているように思えます。 これも戦後教育、そして金さえあれば何をしても良いという風潮の結果なのでしょうか? とにもかくにも、日本の将来に暗雲が立ち込めていると思わざるをえません。
良妻賢母という言葉も死語になりつつあるわけで、朝ドラを見てただ面白いだけでなく、妻として母としての立ち振る舞いをよく考えてほしいものだと思います。 加え、良妻か悪妻かを見分ける能力も男の甲斐性でしょう。 お互い甲斐性のない家族では崩壊するのは目に見えており、早々にそれぞれの道に分かれて人生を過ごした方が賢明の策だと思います。
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