信濃町の町長選挙は告示後3日が経って選挙戦たけなわという状況にありますが、3候補者の運動用ビラ、そして選挙公報を入手できたので、自分なりに3者の政見を比較してみました。 なお、ビラそのものを掲載するのはたぶん公選法に抵触すると思われるので、ここには掲載しません(下段のイメージは判読できないサイズまで縮小してあります)。
なお、当方は町議選に投票する選挙権は持ち合わせておりません。 選挙権がないこと、特段の利害関係がないことから、自由な視点で3者を比較できると思っています。
お三方とも、信濃町が現在抱えている諸問題の解決や実現をあげておりますが、松木さんはその中で医療福祉など特に項目を特定して記載されております。 永原さんは、豊かな自然と福祉を強調されておりますが、あれもこれも書きつづられているような印象があります。 横川さんは基本的な行動指針を記し、町民と共に働く町政というものをうったえておられます。
もう少し詳しく見てみます。 松木さんは、病院改築や高齢者福祉を真っ先にあげております。 特に病院改築は過疎法(どういう法律なのか私は知りません)の適用がある間に済ませたいとのことですが、これまでの政策と同じように補助金頼みで良いのでしょうか? 施設が新しくなれば、建物管理や修繕の維持コストが必要となります。 新しく増えたコストをどこでまかなうのでしょう?。 赤字経営の信越病院という原点に立ち戻って改築問題を考えなければいけないと私は思います。 横川さんは町の人口が12000人の時に策定した病院経営を行っており、現在の9千人を切るか切らないかという人口状況では実態に合わず、再考すべきだと仰っております。
またワクチン接種の費用助成をうたっておりますが、子宮頸がんワクチンなど、多くのワクチンは重症な弊害が報告されており、安易に摂取すべきものでありません。 そのことは開業医など多くの医者が発信している所です。 国の厚生行政は製薬会社や医師会などと関わって利権がらみで政策が決められることが多いのです。 その最たるものが薬害エイズでしょう。 地方の一町村が安易に鵜呑みしてワクチン接種を推進すべきではないと考えます。
産廃処理施設については、松木さんは、現在進められている建設計画には反対を貫くと仰っておりますが、他に計画が浮上した場合はどう対処されるのでしょう?。 他2候補の方々は、公営も民営も産廃施設は一切反対すると明言されております。 信越線存続の推進についても書かれておりますが、国や県に訴えることも大事ですが、町として町民として今何ができるかの検討が必要ではないでしょうか。 町民の足を確保するためには、最低朝晩の列車は確保したいとか、今から独自案をいくつも想定しておく必要があると思いました。
松木さんは現町長です。 この4年間町政に関わった者としての総括をここで表明すべきですし、実績に対する信を選挙民に問うべきだと思うのです。 ビラの中では、「医療・福祉の更なる充実を目指す」とか、「二期目は本格的な実績を確立する期間」としておりますが、松木さん自身ご自分の実績について語っておりません。
次に、永原和男さんですが、1.現場に足を運んで皆さんの意見を聞く、2.皆さんの考えや行動を大切に、3.情報公開し皆さんと頑張る を基本的な考え方とし、福祉、病院経営、子育て、自然保全、財政の安定化、文化遺産、産業振興などについて記されております。
おしなべて町内の問題を網羅している感じですが、何かポイントに欠ける感じがしました。 国保世帯主9割給付制度を守りますとしておりますが、病院が赤字経営のままで、この制度をそのまま持続させる意味があるのでしょうか? 一般的には3割負担で、その差は町が負担しているということなのでしょう。 国民健保税の引き下げを目指すとしていますが、今、国の保険制度は(他の税制も含め)火の車で、増額増税はあっても、引き下げが検討されることはまずありえません。 絵に描いた餅のように思えました。 医師・看護士の増員はさらなる運営コストの増加を伴います。 その財源についてはどのようにお考えなのでしょうか?
総体的に特定の党が党是として上げている項目に倣っているように思えました。
最後に、横川まさともさんのビラですが、まず行政にあたっての基本的な姿勢を明確にされています。 これまで何度も当ブログにも記してきましたが、1.対話による町づくり 2.徹底した情報公開 3.行政の説明責任 という基本的な考え方です。 それは、役場職員であっても、ただ予算や計画があるからと事業を行うのではなく、それぞれの部署の仕事について住民にとって必要なものか理解し、いつでもそれを説明できる気構えでいなければいけないということでしょう。
そして、健全財政の確立、病院の安定運営を強調され、その中から教育環境や福祉環境の整備を行っていきたいとしております。 当然、産廃施設については、民営であれ公営であれ反対するとしています。 それぞれの案件について、行政のみが推進するのではなく、町民と協働して実現するのだとも言っておられます。
行政に関わる者の姿勢がぶれないことは一番大事なのではないかと思いますし、特に健全財政ありきが町政の基本だと横川さんは仰っております。 その上にたって、諸事項の検討があるべきだとしており、そういう意味では、他2候補の方々のビラは甘言を羅列しているようにも感じられました。
人それぞれ町政への期待や感じ方があるでしょうし、私の意見や感想が必ずしも正しいわけでもありません。 でも、20年後30年後の信濃町を豊かにするためにはどうすれば良いのか、候補の方々にも認識してほしいし、選挙民についてもそういう考え方を元に今回の選挙にあたってほしいと思うのです。 以前にも書きましたが、アメリカ・インディアンは物事を決める時に、七世代あとの時代のことを踏まえるそうです。 成人としての生存期間40年として7世代ですから300年も先のこを考えなければいけないということなのでしょう。
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