20余年前、信濃町に家を建てた時、あと10年位経てば下水道浄化施設が出来て水洗化がはかられると聞いていました。 確かに10年後頃集中処理施設は出来ていたようですが、その後町内に下水道菅埋設工事が順次実施され、我が家がある地域では一昨年からやっと始まって昨秋に工事が終了していました。
ただ、地域の私有地全部に下水道本管への接続枡を設置するものでなく、各所有者の意思を反映して行うものでした。 所有地に接続枡を置くとした持ち主は、下水道接続の有無にかかわらず、今年4月以降負担金として35万円の支払いが生じて来るようです。 7年間の割賦での支払いが可能なので、負担としてはやや軽減されたものとなっています。
さて、我が家地域では、30数年前でしょうか住宅地を分譲した際に分譲組合が合併浄化槽を設置し、台所などから出る雑廃水の浄化を行うこととし、地域住民で維持管理組合を組織し毎月管理費を負担しています。 なお、トイレについては簡易水洗という溜め置き式で、槽が一杯になればし尿処理会社へ連絡し、各戸で汲取りを依頼しています。
新しい下水道菅への接続が出来ると、トイレも生活廃水も一気に流せるので、利用者としては大変便利になるものの、上水道の使用料に応じて毎月の支払額が増えますが、それは仕方ないことでしょう。 これまで支払ってきた合併浄化槽管理とし尿汲取りの費用負担が無くなるので当然のことです。
しかし、我が地域の下水道行政について未解決の問題を残しているではないかと感じているのです。 地域の全戸が新しい下水道を利用するわけではなく、従前と同じように地域の合併浄化槽を使わざるを得ない家が残ることとなり、そのような少数となった家だけで従前の合併浄化槽を維持して行くことは困難となるでしょう。 維持管理費がないからと浄化槽の清掃が行われず、それこそ垂れ流しになったら地域ばかりでなく、近くを流れる鳥居川を汚染することにもなります。
町役場としては地域の任意組合と関わりがないとはいえ、住民の生活や地域の環境に直接かかわる大事な問題であり、切り離して考える問題ではないと思うのです。 トイレの水洗化工事など新しい下水道施設に接続する諸費用負担が出来ない家があることは容易に想定されるはずです。 町役場がそのような状態を認識して最善の方策を考え音頭を取るものだと思うのですが、それに関した話は全く伝わって来ていません。
現在、町内にある小学校と中学校を統合すべく、新校舎の建設工事が進められていますが、我が家の近くにある町営の教員住宅でもリフォーム工事が行われていて、今日はし尿業者がトイレの汲取りに来ていたようでした。 たぶん水洗化工事も一緒に行うことでしょう。 そういえば昨秋も、ある町会議員が住むという別の町営住宅で水洗化工事が行われていました。
地域の合併浄化槽問題を解決しないまま、地域内にある町営住宅の水洗化をはかるのは、それも町から給与をもらっている議員が住む家の水洗化を先行させるなんて、話が逆でしょうと言いたいのです。
また、仁の倉という地域では下水道の本管工事が行われないと決定されたそうです。 下水道行政の恩恵に預かれない地域が残るということなのです。 確かに町内は山間部にあって工事が難しい所もあるでしょうし、各戸が点在し、しかも未接続の戸数が多いと本管を埋設する工事そのものの意味がなくなってしまいます。 行政としては難しい問題であるとは思うのですが、それは最初から想定されることで、もっと事前の検討をすべきだと思うのです。 もし検討されているとしたら、区や組を通して住民がきちんと理解できるような手立てを取るべきだと思います。
昨秋、実施された町長選挙で新しい町政に変わるかなと大いに期待していたのですが、こういった下水道行政一つ見ても、今後大きく変わることは望めないのではと、老婆心ながら憂慮してしまうわけです。 国も町も、住民が暮らしやすい環境作りが行われるという期待感が感じられると、地域は活性化すると思うのです。 私にはまだ見えていないのかもしれませんが、変化がある信濃町に今なお期待を寄せたいと常々思っているのです.....。
さて、今日は青空も垣間見え久々に雪降りのない一日でした。 束の間の晴れに温かさを感じ、薪ストーブの煙突掃除を始めましたが、またもや問題発生。 建築後20年も経つと家には色々トラブルが発生するようです。
ベランダから見える柏原の諏訪神社の杜とゲレンデ風景は気に入った撮影ポイントで、霞んだゲレンデに朝日が神社の杜を浮かび上がらせてくれる場面を期待していたのですが、今日はちょっと弱い日差しでした。